北海道南西部,支笏(しこつ)湖の南東,苫小牧市と千歳市との境にある活火山。標高1041m。1667年(寛文7)から二十数回に及ぶ噴火の記録をもち,東山(1024m)を最高点とする直径約1.2kmの外輪山で囲まれ,内部に扁平な中央火口丘が形成されている。中央火口丘には溶岩円頂丘があり,学術上貴重な三重式火山として知られる。この円頂丘は1909年の火山活動で出現したもので,比高約130m,直径450mある。すそ野は広大であるが,厚い火山灰に覆われているため農業には不適で,わずかに南の社台(しやだい)での放牧が見られる程度である。山麓一帯は明治以降植林がすすめられ,広大な人工林が広がっている。支笏洞爺国立公園の一部で,七合目にはヒュッテがあり,ここまで車道が通じているが,78年の噴火以降一般の入山は禁止されていたが,83年以降可能となった(その後も火山活動に応じて入山禁止地区が生じる)。
執筆者:奥平 忠志
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北海道南西部、支笏(しこつ)湖の南東方にあり、苫小牧市(とまこまいし)・千歳市(ちとせし)両市境にそびえる安山岩質の活火山。更新世末期(いまから約3万年前)の巨大噴火に伴う土地の陥没で生じた支笏カルデラの南東壁上に噴出した、完新世(過去約1万年間)の三重式火山。標高1041メートル。東山(標高1024メートル)を最高点とする直径約1200メートルの外輪山(成層火山)内に扁平な中央火口丘があり、その火口から1909年(明治42)に溶岩円頂丘(基底の直径約450メートル、比高約130メートルで、全山の最高峰。道(どう)の天然記念物)が噴出した。1874年(明治7)の大噴火で爆破された溶岩円頂丘の跡に再生したもので、いまも噴気、地熱が認められる。1667年(寛文7)を皮切りに、1981年(昭和56)までに30回余も頂部での爆発型噴火の記録がある。苫小牧測候所が常時火山観測をしている。支笏洞爺(とうや)国立公園内にあり、七合目まで車道が通じる。
[諏訪 彰]
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