ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「竹内久一」の意味・わかりやすい解説
竹内久一
たけうちきゅういち
[没]1916.9.24. 東京
彫刻家。幼名兼五郎。号は久遠。初め堀内龍仙,川本洲楽に師事して象牙彫刻を学び,次いで 1880年奈良見物のおり古仏像に感銘,木彫の再興を志して正倉院御物 (現宝物) や社寺の古美術を研究,模作した。1893年シカゴ万国博覧会に『伎芸天像』 (→伎芸天。東京芸術大学大学美術館) を出品,木彫着色に優れ,高村光雲,石川光明とともに明治初期三大彫刻家の一人に数えられた。東京美術学校彫刻科初代教授,文展審査員,帝室技芸員を務め,後進の木彫指導にも尽した。
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