(読み)コ

デジタル大辞泉 「股」の意味・読み・例文・類語

こ【股】[漢字項目]

常用漢字] [音](漢) [訓]また もも
もも。また。「股間四股
重要な臣下。「股肱ここう
難読蟹股がにまた股座またぐら

また【股/×胯/×叉】

一つもとから二つ以上に分かれている所。また、そうなっているもの。「木の―」「二―ソケット
胴から足が分かれている所。また、ズボン・パンツなどのその部分にもいう。
[類語]股ぐら

もも【股/×腿】

足の、ひざから上の腰に続く部分。
[類語]太もも大腿

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「股」の意味・読み・例文・類語

また【股・胯・叉・岐・俣】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 一つのものが二つ以上に分かれているところ。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「尾の頭に両の岐(マタ)有り」(出典:石山寺本法華経玄賛平安中期点(950頃)六)
  3. 胴から足の分かれ出るところ。またぐら。
    1. [初出の実例]「我が黒みそひ麻多(マタ)に寝たまへ人と成るまで」(出典:日本霊異記(810‐824)下)
  4. 駕籠(かご)かき仲間の符丁で数の二をいう。また、二〇や二〇〇などの略としても使う。
    1. [初出の実例]「二百(マタ)ぐらひではをかれまい太夫着き」(出典:雑俳・長ふくべ(1731))

こ【股】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 足のひざから上。また。もも。
    1. [初出の実例]「堤下摘芳草、荊与蕀塞路、荊蕀何妬情、裂裙且傷股」(出典:俳諧・夜半楽(1777)春風馬堤曲)
  3. 和算で、直角三角形直角をはさむ二辺のうち、長い方の辺の称。→勾股弦(こうこげん)。〔暦象新書(1798‐1802)〕

もも【股・腿】

  1. 〘 名詞 〙 脚の上部の、腰につながる部分。
    1. [初出の実例]「初め潮(しほ)足に漬(つ)く時は則ち足占(うら)に為。〈略〉股(モモ)に至る時には則ち走り廻(めく)る」(出典:日本書紀(720)神代下(寛文版訓))
    2. [その他の文献]〔新撰字鏡(898‐901頃)〕

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普及版 字通 「股」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音]
[字訓] また

[説文解字]

[字形] 形声
声符は殳。(こ)の省声に従う。〔説文〕四下に「髀(ひ)なり」とあり、胯間をいう。また〔説文〕に字を殳(こ)声とするが、殳(しゆ)にその声なく、の省声とみるべきである。は羊を去勢すること。股間の陰を殳(つえぼこ)で切り除くので、その部分を股という。手足とたのむことを股肱といい、また分岐するものの意に用いる。

[訓義]
1. また、もも。
2. すね、はぎ。
3. わかれる、えだ。
4. 直角三角形の直角部の長辺。
5. 編成するものの各条
6. 部分、係、委員、株。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕股 宇毛々(うつもも)〔和名抄〕股 辨色立に云ふ、圍髀、毛々(もも)〔名義抄〕股 モモ・ウチモモ 〔字鏡集〕股 モモ・エダ・ウハモモ・ウチモモ

[熟語]
股肱・股子・股主・股商股掌・股戦股息股匪・股分・股股弁・股本股栗股慄
[下接語]
花股・脚股・句股釵股・四股・掌股・八股

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