閑寂(読み)カンジャク

デジタル大辞泉 「閑寂」の意味・読み・例文・類語

かん‐じゃく【閑寂】

[名・形動]
もの静かで趣のあること。ひっそりとして落ち着いていること。また、そのさま。かんせき。「閑寂郊外住宅街
芭蕉俳諧理念の一。さび
[派生]かんじゃくさ[名]
[類語]静かひそやかしめやか静寂静粛静閑閑静閑散清閑しじま森閑深深しんしん森森しんしん沈沈ちんちんせき・じゃく寂然せきぜん・じゃくねん寂寂せきせき・じゃくじゃくげき闃然げきぜん粛然

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精選版 日本国語大辞典 「閑寂」の意味・読み・例文・類語

かん‐じゃく【閑寂】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. ものしずかであること。さびしくひっそりとしていること。また、そのさま。閑静。かんせき。
    1. [初出の実例]「麁食薄衣を忍び閑寂(かんじゃく)冷然にこらへ」(出典:栂尾明恵上人伝記(1232‐50頃)上)
  3. 蕉風俳諧での文学理念の一つ。さび。
    1. [初出の実例]「さびは句の色なり。閑寂なる句をいふにあらず」(出典:俳諧・去来抄(1702‐04)修行)

かん‐せき【閑寂】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) =かんじゃく(閑寂)
    1. [初出の実例]「閑寂 カンセキ」(出典:色葉字類抄(1177‐81))
    2. 「今、草菴を愛するもとがとす。閑寂に著するもさはりなるべし」(出典:方丈記(1212))

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普及版 字通 「閑寂」の読み・字形・画数・意味

【閑寂】かんじやく

しずか。

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