デジタル大辞泉
「阿保親王」の意味・読み・例文・類語
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あぼ‐しんのう‥シンワウ【阿保親王】
- 平城天皇の皇子。薬子(くすこ)の変に関係して一時、大宰権帥(だざいのごんのそち)に左遷。天長三年(八二六)上奏して、子行平、業平などに在原姓を与えられた。延暦一一~承和九年(七九二‐八四二)
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阿保親王
あぼしんのう
(792―842)
平城(へいぜい)天皇第1皇子。母は正五位下葛井道依(ふじいのみちより)の女(むすめ)、宮人藤子。その性謙遜(けんそん)で文武の才を兼ね、膂力(りょりょく)あり、弦歌に優れていた。810年(弘仁1)薬子(くすこ)の変に連座し、大宰員外帥(だざいいんがいのそち)に左遷されたが、のち許されて帰京し、治部・兵部卿(きょう)、弾正尹(だんじょうのいん)(長官)などを歴任し、上野(こうずけ)、上総(かずさ)の太守を兼ねる。842年(承和9)伴健岑(とものこわみね)、橘逸勢(たちばなのはやなり)らが謀反し承和(じょうわ)の変を企てたとき、上書して変を太皇太后橘嘉智子(かちこ)に告げ、その功により一品(いっぽん)を贈られた。その子仲平(なかひら)、行平(ゆきひら)、業平(なりひら)、守平(もりひら)に在原(ありわら)姓を賜う。
[森田 悌]
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阿保親王 (あぼしんのう)
生没年:792-842(延暦11-承和9)
平安前期の皇族。平城天皇の第1皇子。在原行平・業平,大江音人らの父。810年(弘仁1)父上皇をめぐって起こった薬子の変によって大宰府に配流され,824年(天長1)許されて帰京したが,842年,嵯峨上皇の死に際して起こった承和の変にまきこまれ,苦悩のうちに世を去った。事件は伴健岑,橘逸勢が阿保親王を謀反に誘ったのを親王が朝廷に密告したことに端を発し,皇太子恒貞親王の廃止に発展した。
執筆者:目崎 徳衛
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阿保親王
没年:承和9.10.22(842.11.27)
生年:延暦11(792)
平安初期の平城天皇の第一子で母は葛井藤子(番長藤姫とも)。弘仁1(810)年9月の薬子の変に連座して大宰権帥に左遷され(兄高岳親王は廃太子),天長1(824)年,許されて帰京した。大宰府(太宰府市)にある間に仲平,行平らをもうけたが,帰京後伊都内親王(桓武天皇の皇女)と結婚,その間に業平をもうけている。天長3年上奏し,高岳親王の男女と同様,子息の改賜姓を願い,仲平,行平,守平らに在原朝臣を賜姓された。子としては他に本主がいたが,母は仲平や業平らのそれとも別である。親王任国の上総をはじめ下総,上野,下野大守を歴任,承和9(842)年7月春宮坊帯刀の伴健岑,但馬権守橘逸勢らが謀反を企てたとき,健岑から請われたが,親王自身が太皇太后橘嘉智子に密告し,ことは失敗に帰した(承和の変)。墓と伝えるものが芦屋市などにある。
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阿保親王
あぼしんのう
[生]延暦11(792).京都
[没]承和9(842).10.22. 京都
平城天皇第1皇子。母は葛井藤子。弘仁1 (810) 年9月薬子の変に連座して左遷,大宰権帥となる。天長の初め許されて帰京。天長3 (826) 年子の仲平,行平,業平,守平4王子に在原の姓を賜わる (→在原氏 ) 。上総太守,治部卿,上野太守,宮内卿,兵部卿,禅正尹を歴任。承和の変は彼の密告で発覚。 51歳で死去,一品を贈られた。
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阿保親王 あぼしんのう
792-842 平安時代前期,平城(へいぜい)天皇の第1皇子。
延暦(えんりゃく)11年生まれ。母は葛井藤子(ふじいの-ふじこ)。在原行平(ありわらの-ゆきひら)・業平(なりひら)の父。大同(だいどう)5年薬子(くすこ)の変に連座し,大宰権帥(だざいのごんのそち)に左遷されたが,嵯峨(さが)上皇の勅により京都にもどる。治部卿(きょう),宮内卿,兵部卿,弾正尹(だんじょうのいん)を歴任。承和(じょうわ)9年伴健岑(ともの-こわみね)らの謀反(承和の変)を密告した。承和9年10月22日死去。51歳。
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世界大百科事典(旧版)内の阿保親王の言及
【大江氏】より
…866年(貞観8),さらに大江に改める。一方,平城天皇皇子阿保親王の後裔とする説がある。すなわち《尊卑分脈》《大江氏系図》などには,大江音人(おとんど)の父本主を阿保親王の子とする。…
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