さん‐きょう(‥キャウ)【三卿】
- 精選版 日本国語大辞典
- 江戸時代、徳川将軍家の親族であった三つの家柄。田安・一橋・清水家のこと。尾張・紀伊・水戸の徳川御三家の次席に格づけられた。八代将軍吉宗の子…
さん‐ぎん【三吟】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 連歌や俳諧などの一巻を三人の連衆で詠作すること。また、その作品。宗祇、肖柏、宗長の三人による「水無瀬三吟」「湯山三吟」などは代表…
さん‐ぐ【三具】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 「さんぐそく(三具足)」の略。[初出の実例]「念仏講の借盛物三具(さんク)に敲鉦(たたきかね)を添て一夜を十二文」(出典:浮世草子・本…
さん‐ぐそく【三具足】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 仏前に供する華瓶(けびょう)、燭台(しょくだい)、香炉を一そろいとしたもの。みつぐそく。三具。[初出の実例]「床押板に和尚の三鋪一対、…
さん‐け【三家】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 一 ] 公家(くげ)の三家。太政大臣まで昇進することのできる家格である清華(せいが)のうち、中院(のちの久我)・閑院・花山院の三家をいう。[初出…
さん‐ごく【三国】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 1 ] 〘 名詞 〙① 三つの国家。「三国同盟」② ( 「国」は、日本の地方区分の一つの名 ) 三つの国。三か国。[初出の実例]「三国を雪ころはしでおっふ…
さん‐し【三士】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 自衛官の階級の一つ。三等陸士・海士・空士の略称。旧軍隊の二等兵にあたる。
さん‐し【三師】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 中国北魏以降、太師・太傅(たいふ)・太保の称。三公より位は高いが実権を伴わない官であった。[初出の実例]「称下無二其人一則闕之上、…
さん‐しき【三色】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 三種の色。さんしょく。[初出の実例]「帯は三色(サンシキ)ひだり縄うしろむすびにして、金作りの木脇差」(出典:浮世草子・好色一代女(…
さん‐しばい(‥しばゐ)【三芝居】
- 精選版 日本国語大辞典
- 江戸にあった、中村座、市村座、森田座の芝居の三座。三座。三櫓。[初出の実例]「呉魏蜀と言あたりの三芝居」(出典:雑俳・浜の真砂(1730))
さん‐じゅ【三寿】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 三種類の長寿。百歳を上寿、八〇歳を中寿、六〇歳を下寿という、その総称。〔詩経‐魯頌・閟宮〕
さん‐じゅ【三聚】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「聚」はあつまりの意 ) 仏語。① いっさいの衆生を三種類に分けたもの。種々の分け方があり、たとえば、仏の悟りを約束された正定聚、…
さん‐しゅう(‥シウ)【三舟】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 1 ] 〘 名詞 〙① 三そうのふね。② 平安時代、詩、歌、管弦に長じた者をそれぞれに分けてのせた舟。みつのふね。[ 2 ] 江戸末期に活躍した、号に「…
さんじゅう‐そう(サンヂュウ‥)【三重奏】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 室内楽の一つ。三人の奏者による演奏で、ピアノ、バイオリン、チェロによるピアノ三重奏、バイオリン、ビオラ、チェロによる弦楽三重奏の…
さん‐しょう(‥シャウ)【三章】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 文章の三つの段落。また、三個の編章や箇条。〔詩経‐周南・関雎・詁訓伝〕② ( 中国、漢の高祖が、秦の法律が非常に繁雑であったのに対し…
さん‐ず(‥ヅ)【三途・三塗】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「途」は、道または塗炭の意 ) 仏語。① 熱苦をうける火途、刀・剣・杖などで強迫される刀途、互いに相食む血途の三つで、これを三悪道…
さん‐すけ【三助・三介】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 江戸時代、下男・小者など奉公人の通称。また、下女の通称「お三」とともに用いて飯炊き男をいう。[初出の実例]「三介か是は挑灯もつ所 …
さん‐せい【三聖】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 一 ] 世界の三人の聖人。釈迦・孔子・キリスト。あるいは老子・孔子・釈迦。[初出の実例]「孔老釈の三聖(セイ)彼遊彊に遊び」(出典:洒落本・聖遊…
さん‐せん【三泉】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 深い泉、転じて地の底。死者の行く世界。冥土。黄泉。九泉。[初出の実例]「返魂奇香、百斛尽燃、何留片時、誰脱三泉」(出典:三教指帰(7…
さん‐ぜんごん【三善根】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 仏語。① 貪(とん)・瞋(しん)・痴の三毒の煩悩(ぼんのう)に対して、無貪・無瞋・無痴の三つをいう。〔集異門足論‐三〕② 施・慈・慧の三つ…
さん‐そう(‥サウ)【三草】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 生活に有要な三種の草。麻・藍・紅花、または麻・藍・木綿をいう。〔大和本草(1709)〕② 古今伝授で、解釈上の秘伝とされた三種の草を…
さん‐そう(‥サウ)【三曹】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 自衛官の階級の一つ。三等陸曹・海曹・空曹の略。旧日本陸軍の伍長、旧日本海軍の三等兵曹(昭和一八年以後は二等兵曹)にあたる。[初出…
さん‐ぞん【三尊】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① ⇒さんそん(三尊)② 仏語。仏と、仏の説いた法と、法をひろめる僧。[初出の実例]「曲躬合掌、焼香散花、於二大極清冷両殿一、雩二乎三尊…
さんちょう‐め(サンチャウ‥)【三丁目】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 一 ] ( 江戸浅草猿若町三丁目にあったところから ) 歌舞伎の河原崎座、または、森田座の異称。[初出の実例]「仮宅の昼見世をひやかして三町目へ行…
さんとう‐しん【三等親】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 親等の第三等に当たる親族。曾祖父母・伯叔父母・曾孫・甥姪。三親等。[初出の実例]「三等親。百官三位以上喪。皇帝皆不レ視レ事一日」(…
さん‐どく【三毒】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 仏語。貪欲(とんよく)・瞋恚(しんに)・愚痴(ぐち)の三つの煩悩。むさぼること、怒ること、理非のわからないことの三つ。[初出の実例]「心…
さん‐なく(‥アク)【三悪】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「さんあく」の連声 ) ⇒さんあく(三悪)
さん‐にち【三日】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 日の数三つ。みっか。さんじつ。[初出の実例]「フクワラ エ ノボラウズルニ sannichi(サンニチ) ニワ スギマジイ」(出典:天草本平家(1…
さん‐ね(‥ヱ)【三会】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「さんえ」の連声 ) ⇒さんえ(三会)
さん‐ね(‥ヱ)【三慧】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「さんえ」の連声 ) ⇒さんえ(三慧)
さん‐ばい【三倍】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 基準となる数量を三つ合わせた数量。三層倍。[初出の実例]「利市三倍も面前(まのあたり)、売買越(ここ)に暇なく」(出典:読本・南総里見…
さんばん‐て【三番手】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 戦陣で、第三番目に繰り出して敵に当たる軍隊。[初出の実例]「三番手の大将上泉主水正憲元」(出典:会津陣物語(1680)三)② 勝負や地位…
さん‐ふわく【三不惑】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 酒と色事と金銭に溺(おぼ)れないこと。〔書言字考節用集(1717)〕 〔後漢書‐楊秉伝〕
さん‐ぺい【三兵】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 三種類の兵器。弓・剣・槍の総称。また、それを手にする兵士。[初出の実例]「猛豪の三兵は手にしたがへて互に雄称す」(出典:海道記(12…
さん‐ぽ【三輔】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 三人の補佐。[初出の実例]「大臣若有レ所レ問。即三輔随レ状辨答」(出典:延喜式(927)一九)② 中国、前漢の武帝の時、長安を中心とする…
さん‐ぼん【三本】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 一本の三倍。[初出の実例]「長廊之内有二沙羅樹三本一。高一丈許」(出典:参天台五台山記(1072‐73)一)
さん‐まく(‥アク)【三悪】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「さんあく」の連声 ) ⇒さんあく(三悪)
さん‐みつ【三密】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 仏語。秘密の身・口・意の三業。すなわち、仏の身体と言語と心によってなされる不思議なはたらき。また、密教の行者が手に契印を結ぶ身密…
さん‐りん【三輪】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 三つの輪。② 仏語。(イ) この世界の地下にあって、世界をささえているという三つの輪。すなわち、最下に風輪、風輪の上に水輪、水輪の上…
さん‐ろうじょ(‥ラウヂョ)【三老女】
- 精選版 日本国語大辞典
- 能で、習い物として重要視されている、老女を主人公とする三つの曲。「檜垣(ひがき)」「姥捨(おばすて)」「関寺小町(せきでらこまち)」の三曲。また…
ねん‐そう(‥サウ)【年三】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 =ねそう(年三)[初出の実例]「ねんさう(名)年三 正月、五月、九月に、仏事斎戒などすることの称」(出典:言海(1889‐91)〈大槻文彦…
くめさ【粂三】
- 精選版 日本国語大辞典
- [ 1 ] 歌舞伎俳優岩井粂三郎の略称。[初出の実例]「そこの娘が十七ばかりで〈略〉げいは大吉粂三(クメサ)のおちゃっぴいに、生姜二片入煎方つねのご…
み‐おり(‥をり)【三節】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 年頭に行なわれた宮中の三つの節会。元日・七日(白馬(あおうま))・一六日(踏歌)の節会。② 「みおり(三節)の御酒(みき)」の略。〔…
み‐たり【三人】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 さんにん。[初出の実例]「われもわれもと、男一りに女ふたりみたりつきてなんある」(出典:宇津保物語(970‐999頃)吹上上)三人の語誌鎌…
みつ‐あおい(‥あふひ)【三葵】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 =みつばあおい(三葉葵)②[初出の実例]「御旗は白地に三つ葵の丸也」(出典:紳書(1705‐25頃)三)
みっ‐か【三日】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( 「みか」の変化した語 )① 日の数の、三。一日の三倍。三日間。[初出の実例]「イクニチカト トウノニ〈略〉フツカ、Micca(ミッカ)、ヨッ…
みつ‐がしら【三頭】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 刀の切っ先。[初出の実例]「三つ頭より火を出だして、鎬(しのぎ)を削って戦ひしが」(出典:謡曲・烏帽子折(1480頃))② 牛馬の背の百会(…
みつ‐じ(‥ヂ)【三地】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 能や長唄の小鼓または大鼓の手組の名。一句に三つの打音があるのでこの名がある。「つづけ」とともに基本的な手組。[初出の実例]「三つ地…
みつ‐どうぐ(‥ダウグ)【三道具】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 江戸時代、罪人を捕えるのに用いる三つの道具。突棒(つくぼう)・刺股(さすまた)・袖搦(そでがらみ)の称。[初出の実例]「同心等が三道具(…
みつ‐め【三目】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 目が三つあること。また、三つの目。あるいは、目が三つのもの。[初出の実例]「独ねの身は我なれやさしあしだ二めみつめもあればこそあ…