デジタル大辞泉
「三聖」の意味・読み・例文・類語
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さん‐せい【三聖】
- [ 一 ] 世界の三人の聖人。釈迦・孔子・キリスト。あるいは老子・孔子・釈迦。
- [初出の実例]「孔老釈の三聖(セイ)彼遊彊に遊び」(出典:洒落本・聖遊廓(1757)序)
- [ 二 ] 古代の中国の三人の聖人。
- ① 老子・孔子・顔子。〔易林本節用集(1597)〕
- ② 伏羲(ふっき)・文王・孔子。〔漢書‐芸文志〕
- ③ 堯(ぎょう)・舜(しゅん)・禹(う)。〔董仲舒‐賢良策・三〕
- ④ 禹・周公・孔子。〔孟子‐滕文公・下〕
- ⑤ 文王・武王・周公。〔漢書‐諸侯王表〕
- [ 三 ] 古代ギリシアの三人の聖人。ソクラテス・プラトン・アリストテレス。
- [ 四 ] その道で最もすぐれた三人をさしていう語。
- ① 和歌の三人。柿本人麻呂・山部赤人・衣通姫(そとおりひめ)。
- [初出の実例]「和歌両神事〈略〉三聖、人丸、赤人、衣通姫」(出典:諸社根元記(16C末か)中)
- ② 書道の三人。空海(弘法大師)・菅原道真・小野道風。〔夜鶴庭訓抄(懐中抄)(1170頃)〕
- ③ 俳諧の三人。飯尾宗祇・荒木田守武・山崎宗鑑。〔随筆・羇旅漫録(1802)〕
- [ 五 ] ⇒さんしょう(三聖)
さん‐しょう‥シャウ【三聖】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙 仏語。三つの聖道。天台宗では蔵教・別教・円教をいう。〔法華玄義‐一・上〕
- [ 2 ]
- [ 一 ] 三人の仏や菩薩。釈迦如来(しゃかにょらい)・文殊菩薩(もんじゅぼさつ)・彌勒菩薩(みろくぼさつ)の円頓戒の三聖、毘盧舎那仏(びるしゃなぶつ)・文殊菩薩・普賢菩薩の華厳の三聖、または、阿彌陀如来・観世音菩薩・勢至菩薩の阿彌陀の三聖、月光菩薩・光浄菩薩・迦葉(かしょう)菩薩を老子・孔子・顔回に配する震旦の三聖、釈迦・彌陀・薬師を数える比叡山王の三聖などがある。
- [初出の実例]「われは当所の三聖(サンシャウ)なり。発心し給ひし時より、日に三度あまがけりて、守り奉る也」(出典:発心集(1216頃か)二)
- [その他の文献]〔弁正論‐六〕
- [ 二 ] 天台宗で、伝教・慈覚・智証の三大師をいう。
- [ 三 ] ⇒さんせい(三聖)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「三聖」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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三聖
さんせい
3人の聖人。世界の三聖として孔子(こうし)、釈迦(しゃか)、キリストを数えるが、中国では古来、老子、孔子、釈迦をあげるほか、孔子、老子、顔回や文王、武王、周公の3人、堯(ぎょう)、舜(しゅん)、禹(う)などをいい、仏教では、盧遮那仏(るしゃなぶつ)、文珠菩薩(もんじゅぼさつ)、普賢(ふげん)菩薩を華厳(けごん)の三聖、阿弥陀仏(あみだぶつ)、観世音(かんぜおん)菩薩、勢至(せいし)菩薩を弥陀の三聖とよび、古代ギリシアでは、ソクラテス、プラトン、アリストテレスの3人の哲人をさす。このほか、その道に秀でた3人をいい、和歌では柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)、山部赤人(やまべのあかひと)、衣通姫(そとおりひめ)、書道では空海(弘法(こうぼう)大師)、菅原道真(すがわらのみちざね)、小野道風(おののとうふう)、俳諧(はいかい)では荒木田守武(あらきだもりたけ)、山崎宗鑑(そうかん)、飯尾宗祇(いいおそうぎ)をいう。
[田所義行]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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三聖
▽釈迦、孔子、キリスト
歌聖▽柿本人麻呂、山部赤人、衣通(そとおり)姫
書聖▽空海、菅原道真、小野道風
出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報
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