しみったれ(読み)シミッタレ

デジタル大辞泉 「しみったれ」の意味・読み・例文・類語

しみっ‐たれ

[名・形動]《「しみたれ」の促音添加》
物惜しみすること。けちけちしていること。また、そういう人や、そのさま。「金に細かいしみったれなやつ」
こせこせして卑しいこと。また、そのさま。「しみったれな考え」
見た目内容が、貧弱でみすぼらしいこと。安っぽいこと。また、そのさま。「しみったれななり」
[類語]けち吝嗇りんしょくしわい渋いしょっぱい細かいみみっちい貧乏臭い貧乏たらしいいじましいさもしい卑しいせこい陋劣ろうれつけちけちけち臭い世知辛いこすい安っぽい安手ちゃちみすぼらしいぼろい貧相貧弱むさくるしい所帯染みる(けちな人)けちん坊しわん坊握り屋締まり屋吝嗇漢守銭奴しゅせんど倹約家始末屋

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精選版 日本国語大辞典 「しみったれ」の意味・読み・例文・類語

しみっ‐たれ

〘名〙 (「しみたれ」の変化した語)
① (形動) けちくさいこと。けちけちしているさま。また、その人。吝嗇(りんしょく)。しみたれ。
洒落本・青楼五雁金(1788)三「アノしみったれをつき出してしまやア」
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)二「ヱヱおめへまだ、そんなしみったれをいふは、いまの銭で蕎麦でも喰ふべい」
② (形動) 姿や形、また内容のみすぼらしいこと。安っぽくて見ばえのしないこと。いくじのないこと。また、そのさま。あるいは、そのような人。しみたれ。
※洒落本・狐竇這入(1802)五「おいらが、しみったれでくるもんだから、そふいふも尤(もっとも)だ」
③ (形動) 貧しいこと。また、そのさま。貧しい人。貧乏人。しみたれ。
※人情本・祝井風呂時雨傘(1838)一回「此方の娘の貧乏(シミッタレ)な所を見込んで、欲しがるのだ」
醜女異称。不美人。ぶす。
※洒落本・辰巳婦言(1798)四つ明の部「おそらく醜女。彼俗に云しみったれだらふ」
[語誌]⇒「しみたれ」の語誌

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