世知辛い(読み)セチガライ

デジタル大辞泉 「世知辛い」の意味・読み・例文・類語

せち‐がら・い【世知辛い】

[形][文]せちがら・し[ク]
世渡りがむずかしい。暮らしにくい。「―・い世の中」
金銭に細かくて、けちだ。抜け目がない。「―・い商法
[派生]せちがらさ[名]
[類語]けち臭いしわいけちけち貧乏臭い貧乏たらしいけち吝嗇りんしょくしみったれ渋いしょっぱい細かいみみっちいいじましいさもしい卑しいせこい陋劣ろうれつこすい安っぽい安手ちゃちみすぼらしいぼろい貧相貧弱むさくるしい所帯染みる

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精選版 日本国語大辞典 「世知辛い」の意味・読み・例文・類語

せち‐がら・い【世知辛】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]せちがら・し 〘 形容詞ク活用 〙 ( 「せちからい」とも )
  2. こざかしい。計算だかい。抜け目がない。
    1. [初出の実例]「(さるがしこい)といふのか世智辛(セチカライ)といふのか」(出典談義本・八景聞取法問(1754)四)
  3. 世渡りがむずかしい。暮らしにくい。
    1. [初出の実例]「せちがらい都で歌をよみ習ひ」(出典:俳諧・武玉川(1750‐76)二)
    2. 「彼等の旅心は、最初私が考へてゐた程世智辛(セチガラ)いものでなく」(出典:伊豆踊子(1926)〈川端康成〉四)

世知辛いの派生語

せちがら‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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