ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チュウシャクシギ」の意味・わかりやすい解説
チュウシャクシギ
Numenius phaeopus; whimbrel
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チドリ目シギ科の鳥。全長約42cm。くちばしが長くて下に湾曲したシギ。ユーラシア大陸および北アメリカ北部のツンドラ帯で繁殖し,冬はアフリカ,南アジア,オーストラリア,ニュージーランド,南アメリカなどに渡る。日本には旅鳥として全国に渡来し,数は少なくない。体の上面は黒褐色で淡色の羽線と斑点があり,黒褐色の頭側線および白い腰と上尾筒が目だつ。脚は青灰色,ツンドラの地上に営巣し,1腹4個のオリーブ褐色の地に黒褐色の斑紋のあるヨウナシ形の卵を産む。抱卵は雄雌交替でする。抱卵日数は21~25日。渡りのときには海岸や河口の干潟,入江,砂浜,干拓地の草生地,海岸に近い水田,磯などにすみ,カニその他の小動物やバッタなどの昆虫を食べる。オオソリハシシギ,ホウロクシギなどと混群をつくり,長い距離を群飛するときには編隊を組む。飛び立つときや飛翔(ひしよう)中にピピピピピピピと鳴くのが特徴。この鳴き方から英名でseven whistlerの呼名もある。
執筆者:高野 伸二
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鳥綱チドリ目シギ科の鳥。ユーラシアの北部、アラスカ、ハドソン湾西海岸などで繁殖し、冬は南へ渡る。日本には旅鳥として春と秋に多数渡来する。全長約42センチメートル、嘴(くちばし)は長くて下に曲がっている。体は褐色で黒褐色の縦斑(じゅうはん)があり、腰の部分は白い。干潟や海岸の草地で、カニ、貝、バッタなどをあさる。ホウロクシギやオオソリハシシギと混群をつくり、飛び立つときや飛翔(ひしょう)中に、ピピピピピピピッと7回笛を鳴らすように鳴くのが、英語の異名seven whistlerの由来である。ツンドラの地上に巣をつくり、4個の卵を産む。
[高野伸二]
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