日本大百科全書(ニッポニカ) 「デュプレ」の意味・わかりやすい解説
デュプレ(Jules Dupré)
でゅぷれ
Jules Dupré
(1811―1889)
フランス、バルビゾン派の風景画家。ナントに生まれる。父親の陶器工場で絵付(えつけ)の仕事を学んだのち、1831年からサロンに風景画を出品。その後、テオドール・ルソーと知り合い、バルビゾンをしばしば訪れるが、フランス各地、とくに北海などの風景に題材をみいだす。34年のロンドン旅行では、コンスタブルの風景画にも影響を受けた。自然をモチーフに描く彼の世界は、ロマン派的な叙情性と、印象主義の先駆となる筆触とを同時に備える。代表作に『水門』(1846・ルーブル美術館)など。
[中山公男]
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