マンレイ

デジタル大辞泉 「マンレイ」の意味・読み・例文・類語

マン‐レイ(Man Ray)

[1890~1976]米国写真家・美術家。ダダイスム運動参加ソラリゼーションなどの写真技法を案出する一方、映画・オブジェなどでも多くの実験的作品を発表した。

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百科事典マイペディア 「マンレイ」の意味・わかりやすい解説

マン・レイ

米国とフランスで活動した写真家,美術家。フィラデルフィア生れ。本名エマニュエル・ルドニツキーEmmanuel Rudnitsky。ニューヨークのいくつかの美術学校で学ぶ。1908年ニューヨークのギャラリー〈291〉でセザンヌブランクーシなどの作品に触れ,1910年に同ギャラリーを主宰するスティーグリッツを知る。絵画表現に写真のメカニズムを持ち込もうと試み,1915年ころから写真を始め,デュシャンピカビアらとともに,ニューヨーク・ダダ運動を展開。1921年パリに移住ブルトンらと親交を深め,シュルレアリスム運動の中心人物の一人となる。写真のほか絵画,オブジェ,映画など多彩な活動を行い,また多くのシュルレアリストを被写体にしたポートレートも残している。同時にファッション写真家としても活動。レイヨグラフや,ソラリゼーションモンタージュなど,実験的な技法を写真表現に取り込んだ。第2次大戦勃発後は米国に戻り,ハリウッドに滞在。1951年以降は再びパリに住み,同地で没した。
→関連項目アッジェクレールブラントブロドビッチ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マンレイ」の意味・わかりやすい解説

マン・レイ
まんれい
Man Ray
(1890―1976)

アメリカのダダとシュルレアリスム芸術家。おもにパリで活動し、絵画、彫刻、オブジェ、写真、映画、ブック・デザインなどを表現手段としたが、とくに写真では、彼自身が案出し命名した新技法「レイヨグラフ」「ソラリゼーション」などを用いて新しい芸術表現の可能性を切り開き、いわゆる前衛写真の先駆者となった。

 フィラデルフィアに生まれ、ニューヨークに出て地域センターの公開講座で絵を学び、A・スティーグリッツの画廊に出入りするようになる。1915年、そこでフランスのダダイスト、デュシャンを知り、ピカビアとともにそのサークルに加わり、ニューヨークにおけるダダの運動を推進させた。1921年、デュシャンの後を追ってパリに移り、パリのダダイストと合流、アンドレ・ブルトンのシュルレアリスム運動に参加して、その重要なメンバーとして活躍した。この間、モンパルナスのモデル、キキと同棲(どうせい)したり、第二次世界大戦中はナチス迫害を避けて一時帰米(1940~1946)したが、多才なシュルレアリストとして波瀾(はらん)の生涯をパリで閉じた。

 代表作として、絵画に『綱渡りの踊り子は影を伴っている』(1916・ニューヨーク近代美術館)、オブジェに『贈り物』(1921)、前衛映画にロベール・デスノスの詩の映像化『ひとで』(1928)などがある。

[平木 収]

資料 監督作品一覧

理性への回帰 Le retour à la raison(1923)
ひとで L'étoile de mer(1928)
サイコロ城の秘密 Les mystēres du château du Dé(1929)

『『マン・レイ写真集』(1980・朝日新聞社)』『飯島耕一訳『写真家 マン・レイ』(1983・みすず書房)』『千葉成夫訳『セルフポートレイト――マン・レイ自伝』(1984・美術公論社)』

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20世紀西洋人名事典 「マンレイ」の解説

マン レイ
Man Ray


1890.8.27 - 1976.11.18
米国の画家,彫刻家,写真家,映画作家。
フィラデルフィア生まれ。
本名エマヌエル・ラベニンスキー〈Emmanuel Raveninsky〉。
1908年美術大学に入学。建築を学んだのち画家になった。’15年初の個展を開く。’21年渡仏し、ダダのグループ、シュルレアリスムの運動へ参加した。絵画、オブジェ、写真、映画等前衛的な仕事をした。’51年以降パリに定住。自伝「セルフ・ポートレイト」(’63年)、オブジェ作品「贈物」(’21年)、映画「理性への回復」(’23年)、「エマク・バキア」(’26年)、「ひとで」(’28年)などの作品がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「マンレイ」の解説

マン レイ

生年月日:1890年8月27日
アメリカの写真家;画家;オブジェ作家;映像作家
1976年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マンレイ」の意味・わかりやすい解説

マン・レイ

「レイ」のページをご覧ください。

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