デジタル大辞泉 「らしい」の意味・読み・例文・類語
らしい[助動]
1 根拠や理由のある推量を表す。「台風が接近しているらしく、風雨が強まってきた」
「又からすがなくので見ると狐がきている。よほどひだるいらしい」〈桑名日記〉
2 伝聞や推量に基づく
3 (多くは体言に付いて)ぴったりした状態、よく似た状態にある意を表す。いかにも…のようである。まさに…と見うけられる。「名探偵らしい見事な推理だ」
「どうやら実説らしくもあり、又嘘らしい所もあるてな」〈滑・浮世風呂・四〉
[補説]近世になって、古語の「らし」と、活用があって形容詞を作る接尾語「らしい」との類推から生まれたといわれる。連用形は、「ございます」「存じます」に続くときに「らしゅう」となる。仮定形として「らしけれ」が考えられるが、代わりに「ようなら」を使うことが多い。なお、近世以降、同源の文語形推量の助動詞としての「らし」も用いられた。「このころとられたらしき中間が封じ文出して」〈浮・好色盛衰記〉また、3は接尾語との区別のつかない場合もある。
[類語]みたいだ・みたい・みたいです・ようだ・ようです・そうだ・そうです