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エジプト文字 エジプトモジ

百科事典マイペディアの解説

エジプト文字【エジプトもじ】

古代エジプトで使われた象形文字で,今日のアルファベットの祖といわれる。約600字からなり,音と意味を示すものに分類される。ふつう右から左へ書く。時代が下ると簡易化された書体が工夫され,神官文字ヒエラティック),民衆文字(デモティック)と呼ばれ,後者は5世紀ごろまで使用された。
→関連項目エジプト語コプト語

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世界大百科事典 第2版の解説

エジプトもじ【エジプト文字】

ヒエログリフ(聖刻文字)によって代表される古代エジプト文字のこと。ヒエログリフはシュメールの文字とともに世界最古の文字で,使用の上限は先史時代末期(前3200ころ)。文字の存在がエジプトの政治的・経済的・文化的発展を促進したことはいなめない。〈聖刻〉の名のごとく石面・木面に刻まれた例が多いが,しっくい壁やパピルスにも書かれた。象形文字,絵文字ともよばれるように,きわめて具象的であることで有名である。

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大辞林 第三版の解説

エジプトもじ【エジプト文字】

古代エジプトで使われた文字。最古のものは紀元前3000年頃の象形文字で、ヒエログリフ(聖刻文字)と呼ばれる。その後、字形を簡略化してヒエラティック(神官文字)やデモティック(民衆文字)などの書体が作られた。 → ロゼッタ-ストーン

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エジプト文字
えじぷともじ

古代エジプトで使われた文字。聖刻文字、神官文字、民衆文字の3種がある。いちばん古いのが聖刻文字(ヒエログリフ)で、人体、鳥、獣、魚、その他自然界のものを絵として示した。この文字はすでに先王朝時代に生まれていたが、書記法が整ったのは第1王朝が始まってからである。その書記法は、音韻文字(アルファベット)と意味文字を組み合わせるということであり、同じ文字が場合によって音韻文字になり、また意味文字にもなった。音韻文字といっても1文字1音だけではなく、2音、3音を表すものがあった。また表記音韻には母音はなく、子音だけである。そこで今日のエジプト学者は、子音の間にeまたはoの音を補って発音している。聖刻文字の数は約700である。その書記法は日本の「漢字仮名交じり文」に近い。
 この聖刻文字は筆記に手数がかかり、したがって多くの時間を要するので、早く書くための神官文字(ヒエラティック)が生まれた。この新しい文字は、絵を著しく簡略化したものである。聖刻文字が神殿、ピラミッド、墓、勅令などに一貫して用いられるのに対し、神官文字は行政上の文書、文学作品、書簡におもに用いられた。パピルス紙の普及とともに神官文字は多用された。ついでエジプト人は、それをさらに早く書くくふうをし、民衆文字(デモティック)をつくりだした。紀元前7世紀のことである。これは、神官文字の象形的な名残(なごり)をまったく捨てるとともに、文字のグループをまとめて記すという文字で、行政上の文書に主として用いられた。
 前30年にエジプトがローマ領になってから、エジプト文字は著しく衰え、紀元後5世紀にビザンティン皇帝ユスティニアヌスの勅令によって神殿閉鎖が命ぜられたときをもって決定的に消えた。聖刻文字は1822年にフランスのシャンポリオンによって解読されたが、この鍵(かぎ)を与えたのは前2世紀の、聖刻文字、民衆文字、ギリシア文字で書かれたロゼッタ石の碑文である。[酒井傳六]

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世界大百科事典内のエジプト文字の言及

【エジプト学】より

…古代エジプト文明のすべての分野を研究対象とする学問。歴史学の一分野に属するが,文献学・考古学とは特に密接な関係があり,宗教学・言語学・文学史・美術史・建築史・経済学・文化人類学・自然人類学・医学・生物学・天文学・数学・技術史など,人文・自然科学にまたがるさまざまな部門をも含んでいる。エジプト文明は文献や考古学的資料(遺跡,遺物)が豊富で多種類にわたるため,文明のはじまりから終末までの発展段階や類型を知ることができ,しかも文明の性格が伝統的・保守的であるため,他文明との影響関係の考察や比較が容易である。…

【象形文字】より

…象形文字は,漢字に限らない。古代エジプト文字すなわちヒエログリフ(聖刻文字)は典型的な象形文字であって,その装飾的字体は人,獣,鳥,ヘビ,器などの姿を如実に示している。メソポタミアの楔形(くさびがた)文字の原形も象形による文字であり,おそらくこのシュメール文字と関係のある原始エラム文字,またインダス文化の出土品にみられる原始インド文字(インド系文字),あるいは目下解読されつつあるクレタ文字,その影響と思われるヒッタイト文字など古代の原始的文字はみな象形文字である。…

※「エジプト文字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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