シドニー(Algernon Sidney)(読み)しどにー(英語表記)Algernon Sidney

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

シドニー(Algernon Sidney)
しどにー
Algernon Sidney
(1622―1683)

イギリスの政治家。2代目レスター伯の次男として、ケント州ペンズハーストに生まれる。ピューリタン革命期にはクロムウェルの独立派に属し、のち共和派。王政復古後、「国王殺し」(チャールズ1世処刑)の嫌疑を受け、ヨーロッパ各地で亡命生活を送る。帰国後、1683年のライ・ハウス陰謀事件で逮捕され、同年12月7日処刑された。ロバート・フィルマーの『パトリアーカ』を批判した彼の主著『政府論』Discourses concerning Government(1698)は、近代民主主義の思想的源流として今日的意義をもつ。

[今中比呂志]

『今中比呂志著『イギリス革命政治思想史研究』(1977・御茶の水書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android