ジャワ[島](読み)ジャワ

百科事典マイペディア 「ジャワ[島]」の意味・わかりやすい解説

ジャワ[島]【ジャワ】

インドネシアの主島。Javaとも。大スンダ列島に所属。東西に細長く,多数の火山が並び立つ。最高点スメル山(3676m)。土壌肥沃。熱帯季節風気候に属し,雨季(11〜3月)と乾季(4〜10月)が明瞭であるが東部ほど雨量は少ない。住民は中部に全体の7割を占めるジャワ人,西部にスンダ人,東部および属島のマドゥラ島マドゥラ人など。華人,アラブ人の居住者も多い。人口密度は1km2当り約850人で,世界有数。インドネシア人口の60%が居住する。伝統的米作と近代に発達したゴム,茶,コーヒー,その他のプランテーションとにより全島ほとんど開拓され尽くしている。ジャワ原人ピテカントロプス)の化石発見地で,先史時代から豊かな地として知られる。紀元前後からインド人が移住,インド要素の強いヒンドゥー教,仏教文化が繁栄,ボロブドゥールをはじめ多くの寺院が造営された。13世紀末,東部にヒンドゥー王国マジャパイトが成立し,ヒンドゥー・ジャワ文化の黄金期を迎えた。15世紀ごろイスラムが全島に広がり,マタラム・イスラムなどが興る。17世紀以後オランダ東インド会社が進出し,オランダ領東インドの中心となった。ジャカルタスラバヤバンドンなどの都市がある。北東岸のマドゥラ島とあわせ,12万7569km2。1億3661万590人(2010)。2006年5月,ジャワ島中部でマグニチュード(M)6.3の地震が発生し,約6000人が犠牲となった。また同年7月にもジャワ島南西沖でM7.7の地震が起こり,津波により500人以上が死亡した。
→関連項目サンギラン初期人類遺跡スンダ[列島]南蛮人パチタン文化マレー[諸島]琉球貿易

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