精選版 日本国語大辞典 「パレート」の意味・読み・例文・類語
パレート
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イタリアの経済学者、社会学者。パリに亡命したイタリアの貴族の子として生まれる。10歳のときイタリアに帰り、大学では数学や工学を学んだ。卒業後技師や実業家となったこともあるが、のちに経済学の研究を始め、1893年に45歳でワルラスの後継者としてスイスのローザンヌ大学教授となり、15年間在職した。パレートの経済学はワルラスの一般均衡理論を受け継ぎ、消費理論では、基数的効用理論にかわって無差別曲線に基づく序数的効用理論を展開して、現代の消費者選択理論の基礎を築き、厚生経済学の面では、社会の経済的厚生の極大化についていわゆるパレート最適性の考え方を導入し、新厚生経済学への道を開いた。また所得分布については、統計調査に基づいてパレートの法則とよばれる所得分布の不平等度を示す経験的な経済法則を導出した。社会学にも強い関心を示し、ローザンヌ大学退職後はジュネーブで社会学の研究や執筆に従事した。彼の社会学は人間行動を合理的な行動としてとらえるだけでなく、不合理な行動の面をも重視したことから、イタリア・ファシズムの思想的源流になったという評価もある。主著は『経済学講義』全2巻(1896、1897)、『経済学提要』(1906)、『一般社会学提要』(1920)など。
[志田 明]
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1848~1923
イタリアの経済学者,社会学者。ローザンヌ大学の経済学教授となり,数理経済学にもとづき,均衡理論を練り上げた。またエリート論を展開して,議会制民主主義を批判した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
…つまり,マルクス主義が政治を上部構造としてとらえ,下部構造である経済によって究極的に規定されるとしたのに対して,エリート理論は政治の自律性を説き,政治エリートはけっして経済的エリートと同一視しえないことを指摘した。 イタリアのV.パレートはその著《社会主義体系》(1902)のなかで,マルクスの理論を批判して,資本家と労働者の間の闘争が終結しても,それによって階級闘争が消滅するというのは幻想であると主張した。闘争は〈知識人と非知識人の間に,諸種の政治家の間に,政治家と彼らによって統治される者たちとの間に,革新派と保守派の間に〉依然として生ずるであろうとされた。…
…その門下のJ.M.ケインズによる国民所得を主要な変数とする経済分析にも,マーシャルの概念や均衡分析の手法が多く跡をとどめている。ワルラスの後継者V.パレートは,ワルラスの基数的な効用理論をより一般的な序数的効用理論によっておきかえることに成功し,スウェーデン学派のK.ウィクセルは,ワルラスによって扱われた資本,利子,貨幣の分析を多方面に発展させた。また1940年を前後してJ.R.ヒックス,P.A.サミュエルソンは一般均衡理論の体系に比較静学の方法を導入し,同じころ,W.レオンチエフは産業間の相互依存をデータ分析が可能な形に具体化した産業連関理論(産業連関表)を開拓した。…
…所得分布の型について最初に見いだされた経験法則。所得水準をy,y以上の所得を有する総人員数をNとし,A,pを定数とすれば, N=Ay-p (A>0,p>1) という関係が近似的に成立することを1897年にV.パレートは提唱した。この関係をパレート法則という。…
※「パレート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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