ヒッパルコス[ニカイア](英語表記)Hipparchos of Nicaea

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヒッパルコス[ニカイア]
Hipparchos of Nicaea

前146~前127年頃活躍した古代ギリシアの天文学者,数学者。生地はビチュニアのニカイア。天体観測はおもにビチュニアとロードスで行なった。天の黄道と赤道の交点である春分点が移動すること(春分点歳差)を発見,それに基づいて,1回帰年(太陽年),1恒星年の長さを正確に求めた。また前129年 6段階の等級表示を施した 850に及ぶ恒星を含む史上初の星表を作成(→恒星目録)。ほかに太陽や月,惑星の運動の不規則性に注目し,長期にわたる注意深い観測を行なった。また視差,月食時の地球の影の幅から,太陽と月の相対的大きさと距離の決定を試み,それまでの推測値を改良した。ヒッパルコスの天文学上の業績は,クラウディオス・プトレマイオスに大きな影響を与えた。平面三角法の定理や,エラトステネス(前276頃~前194頃)の地理学を厳しく批判した。地球表面上の緯度・経度を定める方法の考案でも知られる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

刑事免責

刑事訴訟において,自己が刑事訴追を受けるおそれがあるとして証人が証言を拒否した場合に,証言義務を負わせることと引換えにその罪についての訴追の免除の特権 (免責特権) を裁判所が与えること。アメリカ合衆...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android