モダン・ダンス(読み)モダンダンス

百科事典マイペディア 「モダン・ダンス」の意味・わかりやすい解説

モダン・ダンス

伝統的な古典バレエ技法(クラシック・ダンス)にとらわれない新しい舞踊ダンカンらによる自由なダンスを目ざす運動から米国で発展し,M.グレアムがその代表的存在。第1次大戦後のドイツではラバンウィグマンらによりノイエタンツとして展開された。近年ではカニンガムをはじめとするポストモダン・ダンス,さらにフランスではヌーベル・ダンスと呼ばれるより新しい舞踊も開拓された。従来のモダン・ダンスの枠内に入らないそれらの舞踊は,コンテンポラリー・ダンスとも総称される。→バレエ
→関連項目江口隆哉クロイツベルク崔承喜ジャック・ダルクローズデニショーンニューヨーク・シティ・バレエ団舞踊

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知恵蔵 「モダン・ダンス」の解説

モダン・ダンス

20世紀初頭にアメリカやドイツなどで生まれた新しいジャンルのダンス。形を重んじるバレエを否定し、トゥ・シューズを履かず、形式にとらわれず、自由に踊ることをモットーとしたが、やがて独自の理論と訓練法を持つようになり、体系化していった。ロイ・フラー、イサドラ・ダンカンを先駆者として、ドリス・ハンフリー、マーサ・グレアムらが続いた。ドイツではノイエ・タンツ(Neuetanz=新舞踊)と呼ばれ、マリー・ビグマン、クルト・ヨースらを輩出した。舞台芸術としては1960年代から衰退し、80年代にはほぼ終息するが、学校教育や学生舞踊などにはまだ残っている。ちなみに日本では戦前、バレエよりもモダン・ダンスのほうが広く普及した。その草分け石井漠(いしい・ばく)である。

(鈴木晶 舞踊評論家 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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