モナズ石(読み)モナズいし(英語表記)monazite

翻訳|monazite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

モナズ石
モナズいし
monazite

セリウム希土類元素リン酸塩鉱物。 (Ce,La,Y,Th)PO4 。通常最大9%程度までの酸化トリウムを含んでおり,トリウムの原料鉱物としても重要。単斜晶系。短柱状,粒状塊状の結晶。断口は貝殻状ないし不規則。硬度5~5.5,脆弱。比重 4.6~5.4。樹脂状光沢。黄褐,赤褐色など。透明ないし半透明。条痕は無色。酸性深成岩類,片麻岩類,結晶片岩類中にジルコンなどとともに副成分鉱物として産するほか,花崗岩質ペグマタイトや高温熱水鉱脈中などに濃集して鉱床をつくる。特にこれらに由来する漂砂鉱床は稼行対象として重要。インド,ブラジル,オーストラリアマレーシアが主要産地。

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百科事典マイペディアの解説

モナズ石【モナズいし】

モナザイトとも。酸化トリウムおよび希土類元素の主要原料鉱物。組成は(Ce,La,Nd)PO4で,わずかにThO2を含む。ふつう分析値Ce2O339〜74%,ThO20〜18%。単斜晶系。結晶は粒状,短柱状,卓状。硬度5〜5.5,比重4.6〜5.4。樹脂状・蝋状光沢があり,透明〜半透明。色は黄・赤褐・褐色など。複屈折大で,放射能がある。ペグマタイト中またはその分解で生じた砂鉱中から産出する。

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大辞林 第三版の解説

モナズいし【モナズ石】

セリウムなど希土類元素のリン酸塩鉱物。単斜晶系。粒状・短柱状結晶。半透明、樹脂状光沢、黄褐色ないし赤褐色を呈す。ペグマタイトや、その風化漂砂中に産する。原子炉用燃料トリウムの重要な鉱石。日本は輸入に依存。モナザイト。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

モナズ石
もなずせき
monazite-(Ce)

セリウム(Ce)およびトリウム(Tr)の鉱石鉱物としてもっとも重要なものの一つ。花崗(かこう)岩質ペグマタイト、ある種の変成岩(チャルノック岩charnockite)、カーボナタイトcarbonatite(火成起源の炭酸塩岩)、高温熱水鉱床中、気成鉱床中、あるいはこれらから導かれた砂鉱(さこう)(漂砂鉱床)中に産する。またある種の堆積(たいせき)岩中にも自成鉱物として生成される。この種のものは、最初比較的低温条件で含水相ラブドフェンrhabdophane-(Ce)(化学式Ce[PO4]・1~2H2O)として生成され、のち脱水されてモナズ石となったものである。自形は短柱状ないし粒状。ラブドフェンからの脱水産物は、きわめて微細な多孔質の六角柱状の仮晶をなすため、大気汚染物質の濾過(ろか)用フィルターとして用いられる。日本では福島県石川地方をはじめ各地の花崗岩質ペグマタイト中に少量産する。
 希土類元素を主成分とする種については、もっとも多量に含まれる元素の元素記号を、括弧(かっこ)でくくった接尾語を使って区別する規定がある。モナズ石はmonazite-(Ce)のほか、monazite-(La)、monazite-(Sm)やmonazite-(Nd)が知られている。日本では本来のものをモナズ石、後者をそれぞれランタンモナズ石、ネオジムモナズ石という習慣が固定しつつある。日本では岐阜県中津川市恵比寿(えびす)鉱山(閉山)のものがランタンモナズ石に属する。また、茨城県高萩(たかはぎ)市下大能(しもおおの)のペグマタイト中のモナズ石はサマリウムモナズ石である。香川県高松市金山(かなやま)のペグマタイト中のものがネオジムモナズ石に属する。英名はギリシア語の「孤独」を意味するモナゼインに由来し、初期に発見されたいくつかの産地で産出がまれであったことによる。[加藤 昭]

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精選版 日本国語大辞典の解説

モナズ‐いし【モナズ石】

〘名〙 (モナズはmonazite から) セリウム・ランタンイットリウムなど希土類諸金属の燐酸塩鉱物。単斜晶系。赤色から黄褐色で、半透明、樹脂状または脂肪状の光沢を示す。希土類元素の重要原料。硬度五~五・五。

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世界大百科事典内のモナズ石の言及

【モナザイト】より

…化学組成(Ce,La,Nd,Th)PO4の鉱物。モナズ石ともいう。Ce,La,Nd,Thのうちいちばん多いのはセリウムCeで分析値はCe2O3として40~70%含まれる。…

※「モナズ石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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