モンモリロナイト
montmorillonite
粘土鉱物の一種。 (Na,Ca)0.3(Al,Mg,Fe3+,Li)2~3(Si,Al)4O10(OH)2・nH2O 。ベントナイトの主成分鉱物。単斜晶系。比重2~3,硬度1~2。白,黄,緑色など。3層構造で層間に水をもち,100~200℃で層間水が脱水する。火山岩やその凝灰岩,特に天然ガラスは風化してモンモリロナイトになりやすい。電子顕微鏡では形のはっきりしない板状の結晶。層間に水を取入れ著しく膨潤する性質があり,イオン交換性が高い。含水量 150%で粘着力を生じ,約 450%の含水量で粘着力を失い,また内部摩擦抵抗が小さいことなど特殊な性質を示す粘土で,地すべりはモンモリロナイトが多いところに起りやすい。石油井を掘進するときに用いる泥水,鋳物砂型の結合剤,肥料分を吸着させるための客土などに用いられる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
モンモリロナイト(montmorillonite)
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
モンモリロナイト
(図)なる組成をもつ粘土鉱物。単斜晶系。硬度1〜2,比重2〜3。白,黄または緑色。層状の結晶格子の間に水などの液体をとり入れて膨潤する。陽イオン交換性顕著。岩石中の長石の分解物,凝灰岩の風化産物として生じる。→ベントナイト
→関連項目酸性白土|レグール
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
モンモリロナイト【montmorillonite】
モンモリロン石とも呼ぶ粘土鉱物の一種で水により膨潤する性質(原体積の7~10倍)が特徴。ベントナイトの主要構成鉱物である。スメクタイトsmectiteとも呼ばれる。化学成分X0.66Y6Z8O20(OH)4・2H2O,X:1/2Ca,Na,Y:Al,Mg,Fe3+,Z:Si,Alで示され多種類の種がこれに属する。単斜晶系に属する層状構造の微細葉片状結晶。電子顕微鏡下に薄板状の形態が明らかにされるが,通常は粘土状または塊状集合体をなす。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
モンモリロナイト
〘名〙 (montmorillonite) 粘土鉱物の一種。主成分はアルミニウムとマグネシウムの含水珪酸塩鉱物。単斜晶系。白・灰・淡色などの粉末塊で軟らかく、水を吸収して膨潤する。長石・凝灰岩などが変質して生じる。酸性白土の主成分。モンモリロン石。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
モンモリロナイト
モンモリロナイト
montmorillonite
Al2O3・4SiO2・nH2Oで示される含水アルミニウムケイ酸塩(粘土鉱物)の一種で,層状構造をもつ.塩基置換量がきわめて大きく,吸着イオンによって水中における膨潤度は異なるが,一価イオンを吸着している場合は十数倍に膨潤する.フランスのモンモリヨンで産出して研究されたので,この名称が用いられる.アメリカのベントンに産出するベントナイトも同じものである.吸着性,膨潤性,塩基交換性,粘着性を利用した多くの用途がある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例