一葉(読み)イチヨウ

デジタル大辞泉 「一葉」の意味・読み・例文・類語

いち‐よう〔‐エフ〕【一葉】

1枚の葉。ひとは。
平らで薄いもの、または小さいものを数える語。
㋐紙などの1枚。「一葉写真
㋑《1の形に似ているところから》小舟などの一そう。「一葉軽舟
の一品種。サトザクラ仲間で、花は淡紅色の八重咲き。葉化した雌しべが突き出ている。

ひと‐は【一葉】

1枚の葉。いちよう。俳諧では、特に桐の葉をいう。 秋》今朝見れば淋しかりし夜の間の―かな/古白」→桐一葉
1そうの小舟。
「―づつ岸を離れる柳橋」〈柳多留・四〉

ひとつ‐ば【一葉】

ウラボシ科の常緑多年生のシダ暖地の岩上や樹幹に生える。根茎は長くはい、堅く、茶褐色鱗片りんぺんで覆われる。葉は単葉で堅く、裏面に白褐色の星状毛を密生 夏》「なつ来てもただ―の一つかな/芭蕉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「一葉」の意味・読み・例文・類語

いち‐よう‥エフ【一葉】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 一枚の葉。また、葉の一枚。ひとは。特に連歌では柳、桐の葉を、俳諧では桐の葉をいう。《 季語・秋 》
      1. [初出の実例]「是則盧舎那所居千葉蓮華一葉也」(出典:十住心論(830頃)一)
      2. 「此の波忽ちに一葉(ヨウ)の葦の海中に浮べるに」(出典:太平記(14C後)一八)
      3. [その他の文献]〔列子‐説符〕
    2. ( 形状が似ているところから ) 舟一そう。また、一そうの舟。
      1. [初出の実例]「九枝の灯尽きて唯暁を期す、一葉の舟飛んで秋を待たず〈菅原庶幾〉」(出典:和漢朗詠集(1018頃)下)
    3. (紙の枚数を数えるときの)一枚。
      1. [初出の実例]「言葉に及ばぬ山の端まで、一ようのうちにぞ書きつらねける」(出典:仮名草子・薄雪物語(1632)下)
  2. [ 2 ]ひぐちいちよう(樋口一葉)

ひとつ‐ば【一葉】

  1. 〘 名詞 〙
  2. シダ類ウラボシ科の常緑多年草。本州の千葉県以南の暖地の岩上や樹幹に着生する。葉は長柄をもち一枚ずつ直立する。葉身は長さ二〇~四〇センチメートルの長楕円形で裏に黄褐色の星形の毛が密生する。胞子葉は栄養葉よりやや狭く裏面は赤褐色の子嚢群におおわれる。漢名、石韋・飛刀剣。いわぐみ。いわのかわ。いわがしわ。《 季語・夏 》 〔易林本節用集(1597)〕
  3. 植物「はらん(葉蘭)」の異名。
  4. 植物「いぬまき(犬槇)」の異名。
  5. 植物「ひとつばかえで(一葉楓)」の異名。
  6. 植物「はくうんぼく(白雲木)」の異名。

ひと‐は【一葉】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 一枚の葉。また、葉の一枚。いちよう。特に連歌では柳・桐の葉を、俳諧では桐の葉をいう。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「異手して、ひとはついたる枝につけたり」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
    2. 「見ぬ秋を手にしる撥の一葉かな」(出典:俳諧・蘿葉集(1767)初)
  3. ( 形状がに似ているところから ) 小舟一そう。
    1. [初出の実例]「一葉(ヒトは)づつきしをはなれる柳ばし」(出典:雑俳・柳多留‐四(1769))

ひとっ‐ぱ【一葉】

  1. 〘 名詞 〙 一枚の葉。→ひとっぱも

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

動植物名よみかた辞典 普及版 「一葉」の解説

一葉 (ヒトツバ)

学名:Pyrrosia lingua
植物。ウラボシ科の常緑多年草,園芸植物,薬用植物

一葉 (イチヨウ)

学名:Prunus lannesiana
植物。バラ科の落葉高木

一葉 (イチヨウ)

植物。イチョウ科の落葉大高木,園芸植物,薬用植物。イチョウの別称

一葉 (ヒトツバ)

植物。マキ科の常緑針葉高木,園芸植物,薬用植物。イヌマキの別称

一葉 (ヒトツバ)

植物。エゴノキ科の落葉高木,園芸植物。ハクウンボクの別称

一葉 (ヒトツバ)

植物。マンサク科の落葉低木,園芸植物。マルバノキの別称

一葉 (ヒトツバ)

植物。カエデ科の落葉小高木。ヒトツバカエデの別称

一葉 (ヒトツバ)

植物。ユリ科の多年草,園芸植物。ハランの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

二十四節気の一つで,二至 (夏至,冬至) ,二分 (春分,秋分) として四季の中央におかれた中気。元来,春分は太陰太陽暦の2月中 (2月後半) のことで,太陽の黄経が0°に達した日 (太陽暦の3月 2...

春分の用語解説を読む