世界遺産条約(読み)せかいいさんじょうやく(英語表記)Convention for the Protection of the World Cultural and Natural Heritage

知恵蔵の解説

世界遺産条約

正式名は世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約。世界的に重要な自然、文化遺産を保護するため、1972年のユネスコ総会で採択。加盟国の拠出による世界遺産基金で貴重な自然、文化遺産を保護する。2006年7月現在、182カ国が加盟、エジプトのピラミッド、中国の万里の長城、米国のグランドキャニオン国立公園など830カ所が世界遺産リストに登録。また、地震、洪水、開発事業、紛争などで危機に瀕している遺産が危機遺産として31カ所登録されている。日本は、自然遺産が白神山地(青森県・秋田県)、屋久島(鹿児島県)、知床(北海道)の計3カ所。文化遺産は姫路城(兵庫県)、法隆寺地域の仏教建造物、東大寺など古都奈良の文化財(奈良県)、古都京都の文化財(京都市・宇治市・大津市)、白川郷五箇山合掌造り集落(岐阜県・富山県)、原爆ドーム(広島市)、厳島神社(広島県)、日光の社寺(栃木県)、琉球王国のグスク(城)及び関連遺跡群(沖縄県)、紀伊山地の霊場と参詣道(和歌山県・三重県・奈良県)の10カ所。

(杉本裕明 朝日新聞記者 / 2007年)

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

世界遺産条約

「顕著な普遍的価値」を有する自然・文化財を認定し、保護する。加盟国がユネスコへ拠出金を出し合い、発展途上国の世界遺産の保護にあてる。条約の締約国は191、登録数は今年、千件を突破した。首位イタリアで、2位中国が猛追している。日本は13位だ。

(2014-09-24 朝日新聞 朝刊 鹿児島全県 1地方)

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デジタル大辞泉の解説

せかいいさん‐じょうやく〔セカイヰサンデウヤク〕【世界遺産条約】

《「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」の略称》世界各地の自然遺産文化遺産を保護し、受け継ぐための条約。昭和47年(1972)、ユネスコで採択。締約国は193か国(2017年3月現在)。日本は平成4年(1992)に加盟。世界遺産保護条約。→世界遺産

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百科事典マイペディアの解説

世界遺産条約【せかいいさんじょうやく】

正式名称は〈世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約〉。世界的に重要な文化遺産,自然遺産を保護するため,1972年のユネスコ総会で採択された。加盟国の拠出による世界遺産基金で遺産の修復や保護にあたる。エジプトのピラミッド,中国の万里の長城ガラパゴス諸島など,2015年7月時点では,世界全体で合計1031件(文化遺産802,自然遺産197,両者の複合遺産32)が登録されている。日本は1992年に批准し,1993年,(1)白神山地,(2)屋久島,(3)法隆寺,(4)姫路城が登録され,1994年には(5)古都京都の17の社寺・城,1995年には(6)白川郷五箇山合掌造集落,1996年には広島の(7)原爆ドームと(8)厳島神社,1998年には(9)古都奈良の文化財(東大寺興福寺平城宮址など),1999年には(10)日光の社寺,2000年には(11)沖縄の首里城跡と琉球王国時代の八つのグスクなど(今帰仁城跡座喜味城跡など),2004年には(12)紀伊山地の霊場と参詣道,2005年には(13)知床,2007年には(14)石見銀山遺跡とその文化的景観,2011年には(15)平泉の仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群として中尊寺(金堂,覆堂,経蔵),毛越寺など,同じく2011年に(16)小笠原諸島,2013年には(17)富士山−信仰の対象と芸術の源泉,2014年には(18)富岡製糸場と絹産業遺産群,2015年には(19)明治日本の産業革命遺産が文化遺産及び自然遺産に登録されている。世界遺産の一部は開発や戦争,密猟,人口増加,難民流入などの理由で危機にさらされている。ユネスコの遺産事業としては,他に,世界無形文化遺産と世界記憶遺産がある。→無形文化遺産保護条約
→関連項目大田[市]人類の共同遺産

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

世界遺産条約
せかいいさんじょうやく

正式には「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」という。1972年11月ユネスコ(国連教育科学文化機関)の総会で採択され、1975年12月に発効した国際条約で、科学的な方法によって世界文化遺産世界自然遺産を永久に保護する体制の確立を目的としている。なお、世界遺産は、文化遺産、自然遺産と、両方の要素を兼ね備える複合遺産とに分類される。締約国は自国の遺産を同条約の世界遺産リストに登録する義務があり、登録後の保存にはユネスコに設けられた世界遺産基金から援助が受けられる。2013年6月時点の締約国は190か国、登録遺産は981件、うち日本は17件に達している。日本は1992年(平成4)9月に発効し、1993年に「法隆寺地域の仏教建造物」(奈良県)、「姫路城」(兵庫県)が世界文化遺産として、また世界自然遺産としては「屋久島(やくしま)」(鹿児島県)、「白神(しらかみ)山地」(青森県、秋田県)が登録されたのが最初である。[編集部]

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精選版 日本国語大辞典の解説

せかいいさん‐じょうやく セカイヰサンデウヤク【世界遺産条約】

一九七二年、ユネスコで採択された条約。正式名称は「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(Convention for the Protection of the World Cultural and Natural Heritage)で、日本は平成四年(一九九二)に加盟。

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