デジタル大辞泉 「不敏」の意味・読み・例文・類語 ふ‐びん【不敏】 [名・形動]1 機敏でないこと。また、そのさま。「小さい穴を、木村は―にして見付けなかったのである」〈鴎外・田楽豆腐〉2 才知・才能に乏しいこと。また、そのさま。多く自分のことをへりくだっていう。「推理の誤謬ごびゅうや不備があればそれは―のいたすところである」〈寅彦・比較言語学における…〉[類語]不束ふつつか・つたない・不肖・野育ち・至らぬ・半人前・青臭い・未熟・不慣れ・不調法・不行き届き・不十分・不完全・不備・不徹底・浅はか・浅薄・浅慮・浅才・無考え・愚か・愚かしい・足りない・不見識・無定見・生半可 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「不敏」の意味・読み・例文・類語 ふ‐びん【不敏】 〘 名詞 〙 ( 形動 )① 才能に乏しいこと。また、そのさま。不明。不才。多く、自分をへりくだっていうときに用いられる。[初出の実例]「臣不敏深揖二仰三宝一。深望二此四節一謹録二遺願一」(出典:聖徳太子伝暦(917頃か)下)「多少のほどは其児の生れつきの敏と不敏(フヒン)とによるべし」(出典:授業編(1783)一)[その他の文献]〔論語‐顔淵〕② 体の動きや、頭の働きがすばやくないこと。敏捷(びんしょう)でないこと。機敏でないこと。また、そのさま。〔布令字弁(1868‐72)〕[初出の実例]「板の広い割に小さい穴を、木村は不敏(フビン)にして見付けなかったのである」(出典:田楽豆腐(1912)〈森鴎外〉) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例