塩っぱい(読み)ショッパイ

デジタル大辞泉 「塩っぱい」の意味・読み・例文・類語

しょっぱ・い【塩っぱい】

[形]
塩味が濃い。塩辛い。「―・い漬物
勘定高い。けちである。「―・いおやじ」
困惑嫌悪で顔をしかめるさま。「―・い顔をする」
声がしわがれている。声がかれ、かすれている。「―・い声を張り上げる」
見劣りがする。つまらない出来である。もと相撲で弱いことをいった語。「―・い試合」「―・い仕上がり」
[派生]しょっぱさ[名]
[類語](1塩辛いからい辛口辛め辛み鹹味かんみぴり辛甘じょっぱい(舌に辛みを感じるさま)ぴりっとぴりりとぴりぴりひりひり/(2けち吝嗇りんしょくしみったれしわい渋い細かいみみっちい貧乏臭い貧乏たらしいいじましいさもしい卑しいせこい陋劣ろうれつけちけちけち臭い世知辛いこすい安っぽい安手ちゃちみすぼらしいぼろい貧相貧弱むさくるしい所帯染みる(けちな人)けちん坊しわん坊握り屋締まり屋吝嗇漢守銭奴しゅせんど倹約家始末屋

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「塩っぱい」の意味・読み・例文・類語

しょっ‐ぱ・い【塩ぱい】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙 ( 「しおはゆい」の変化した語か )
  2. 塩気が強い。塩辛い。
    1. [初出の実例]「名物さとうもちよヲあがりやアせ。しょっぱいのもおざいやアす」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)二)
  3. 勘定高い。しわい。しみったれている。けちである。
    1. [初出の実例]「アノ酒屋のかかあは、しょっぱいやつよ。うらがあしこにゐる時分にゃア、飯の中へすさをまぜて」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)二)
  4. 困惑・嫌悪などの情で顔をしかめるようなさま。いやである。「しょっぱい顔をする」
  5. 人情が薄い。
  6. 声がしわがれている。

塩っぱいの語誌

( 1 )塩辛い味を形容する語彙の中で、文献上ではもっとも新しい語で、江戸時代後期になって現われる。
( 2 )現代方言では、ショッパイ類は新潟県の親不知と静岡県の浜名湖を結ぶ線よりも東に広く分布し、西日本のカライと対峙しており、促音化現象の盛んな東日本において、「しおはゆい(しほはゆし)」から変化して誕生したと考えられる。


しおっ‐ぱ・いしほっ‥【塩ぱい】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙 ( 「しおはゆい」の変化した語 ) =しょっぱい(塩━)和英語林集成初版)(1867)〕

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