新訂 政治家人名事典 明治~昭和 「今 東光」の解説
今 東光
コン トウコウ
- 肩書
- 元・参院議員(自民党),天台宗権大僧正,中尊寺貫主
- 別名
- 法名=今 春聴(コン シュンチョウ)
- 生年月日
- 明治31年3月26日
- 出生地
- 神奈川県横浜市
- 学歴
- 関西学院中等部中退
- 経歴
- 大正7年川端康成を知り、10年第6次「新思潮」に参加。12年「文芸春秋」、13年「文芸時代」の同人となり、「軍艦」「瘦せた花嫁」などを発表し、新感覚派の作家として認められたが、14年菊池寛と対立して新感覚派から離れ、昭和4年にはプロレタリア作家同盟に加入。5年出家剃髪し、天台宗の僧侶となって比叡山に籠り、文壇から離れる。戦後、26年大阪府河内郡八尾(現・八尾市)の天台院住職となり、31年中外日報社長に就任。大阪河内の風土・人情を題材にした「闘鶏」「悪名」などの“河内もの”を執筆し人気を得る。32年「お吟さま」で直木賞を受賞して文壇に戻り、以後作家として華々しく活躍した。他の主な作品に「山椒魚」「春泥尼抄」「こまつなんきん」「小説河内風土記」などがある。41年から権大僧正として平泉の中尊寺貫主となり、43年から自民党の参議院議員となった。のち、全国各地にて辻説法、外務委員、自民党総務、天台宗枢機顧問などを歴任。随筆に「みみずく説法」がある。
- 受賞
- 直木賞(第36回 昭31年度下期)〔昭和32年〕「お吟さま」
- 没年月日
- 昭和52年9月19日
- 家族
- 弟=今 日出海(小説家)
出典 日外アソシエーツ「新訂 政治家人名事典 明治~昭和」(2003年刊)新訂 政治家人名事典 明治~昭和について 情報