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仮登記担保 カリトウキタンポ

百科事典マイペディアの解説

仮登記担保【かりとうきたんぽ】

金銭債務を担保するため,債務者または第三者の有する不動産について代物弁済の予約,停止条件付代物弁済の仮登記をすること。その運用については1978年〈仮登記担保契約に関する法律〉が制定され,債務不履行に伴う所有権の移転等の手続が明確にされた。
→関連項目担保物権

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世界大百科事典 第2版の解説

かりとうきたんぽ【仮登記担保】

AがBから借金をする際,もし期限に返済しなければAの所有する土地や家屋をBが取ってもよいとあらかじめ約束し,法務局へ行って仮登記を付けることをいう。不動産を担保に融資を受ける方法の一つである。抵当権の設定とあわせて,あるいは単独で使われる。(1)実際の取引での名称・態様 仮登記担保ないし仮登記担保契約という呼び方は,判例および〈仮登記担保契約に関する法律〉(1978公布)が学説に従い用いたものであり,実際の取引では〈代物弁済予約〉または〈売買の予約〉と呼ばれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

仮登記担保
かりとうきたんぽ

民法には定められていないが、実際の取引慣行から生まれた担保制度で、いわゆる変則担保(あるいは非典型担保)の一つ。不動産を担保に融資を受ける方法の一つで、単独にあるいは抵当権の設定と併用されて用いられる。たとえば、AがBに金を貸す際、もし期日に返済しなければ、Bの所有している不動産をかわりに取得することを約束(代物(だいぶつ)弁済の予約)し、この約束に基づいて、その不動産に所有権移転の登記請求権の順位を確保するため仮登記をつけておくことが通例であるところから、仮登記担保とよばれている。
 仮登記担保(契約)という呼び方は、「仮登記担保契約に関する法律」(1978制定)および判例が、学説に従って用いたものである。仮登記担保は、抵当権のように複雑な手続を要しないで、債権者の安心が得られるので広く行われるようになった。しかし貸し金と不動産の価格に開きがあって、債務者Bが返済できない場合(たとえば1億円の債務で2億円の不動産を失う)、Aの丸取りを認めると不衡平が生ずる。そこで判例および前記の法律は、譲渡担保におけると同様に、仮登記担保権者Aに清算義務を課すなど、合理的な担保制度に近づけるよう努めてきた。さらに競売手続の行われるケースが拡大されたので、Aが丸取りできるうまみは完全に封ぜられ、競売による、金額的な不利ややっかいな手続などが避けられないなど、Aのメリットがなくなったので、仮登記担保契約を結ぶ債権者は減少する傾向にある。[川井 健]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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