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債権質 さいけんしちForderungspfandrecht

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

債権質
さいけんしち
Forderungspfandrecht

債権のうえに成立する質権権利質の一種。無体の権利の上に設定される関係で,特別な場合を除いて留置的機能をもたないなど,多くの点で動産や不動産質と異なる。譲渡可能なあらゆる債権に設定でき,一般には債権証書がある場合は証書の交付が設定の要件であるが (民法 363) ,債権証書がない場合は契約だけで設定できる。対抗要件は,指名債権質,指図債権質など債権の種類によって異なる (364~366条) 。なお,債権のうちでも動産とみなされる無記名債権のうえに成立する質権は,動産質と同じ取扱いを受ける。また,電話加入権のうえの質権については特別法が制定されている (電話加入権質に関する臨時特例法) 。債権質は,定期預金債権や損害保険金請求権などについてしばしば利用され,前者は銀行取引で,後者は抵当権者が抵当目的物に対する物上代位の権利を保全するために用いられるものである。

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百科事典マイペディアの解説

債権質【さいけんじち】

債権を目的とする質権で,権利質の一種。銀行金融などで大きな作用を果たしているが,特に証券化した債権において顕著である。以前は債権証書の交付が成立要件とされていたが,2003年民法改正により証券的債権(例えば指図債権)についてのみ債権証書の交付が必要とされ,指名債権については証書の交付は不要とされた。
→関連項目弁済

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世界大百科事典 第2版の解説

さいけんじち【債権質】

権利質の一種。債権質の目的となりうるものは譲渡可能な債権でなければならない(民法362条1項)。一般に債権は譲渡しうるものであるが(466条1項),(1)法律上処分することや担保に供することが禁じられている債権(例,扶養を受ける権利―881条),(2)譲渡につき債務者の承諾を得られない債権(例,賃借権―612条),(3)譲渡禁止特約のある債権で質権者がそのことを知っている場合(466条2項),(4)一定の公共的金融機関以外の者がその質権者となる場合の電話加入権などは,質権を設定しえない。

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大辞林 第三版の解説

さいけんしち【債権質】

債権を目的とする質権。権利質の一。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

債権質
さいけんしち

債権を目的とする質権で、権利質の一種。[編集部]

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