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先取特権 さきどりとっけんlien

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

先取特権
さきどりとっけん
lien

債権者が法律の規定に基づきその債務者財産からほかの債権者に先立って債権の弁済を受けることのできる権利をいう。留置権とともに法定担保物権である (民法) 。債務者の一般財産に対する一般の先取特権,動産に対する動産の先取特権,不動産に対する不動産の先取特権の3種に分かれる。ただし,一般の先取特権は特定の債権の物権的効力にすぎず,物権性が薄いといえる。先取特権は一般債権者の利益を害するおそれが大きいため,近代法はその採用に対して好意的でなかったが,近年ではむしろ特別法により先取特権成立の範囲が拡大される傾向にある。

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デジタル大辞泉の解説

さきどり‐とっけん〔‐トクケン〕【先取特権】

法律の定めた特殊な債権を有する者が、債務者の総財産または特定の財産から他の債権者に優先して弁済を受ける担保物権。せんしゅとっけん。

せんしゅ‐とっけん〔‐トクケン〕【先取特権】

さきどりとっけん

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百科事典マイペディアの解説

先取特権【さきどりとっけん】

法律の定めた特殊の債権を有する者が債務者の一定の財産から他の債権者に優先して弁済を受ける担保物権(民法303条以下)。目的である債務者の財産の種類によって,一般の先取特権(目的となるものは総財産),動産の先取特権(特定の動産)および不動産の先取特権(特定の不動産)の3種に分かれる。
→関連項目物権物上代位

先取特権【せんしゅとっけん】

先取(さきどり)特権

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世界大百科事典 第2版の解説

さきどりとっけん【先取特権】

法律上定められた特殊の債権を有する者が,債務者の財産につき,法律上当然に他の債権者に優先してその債権の弁済を受けうる担保物権をいう。〈せんしゅとっけん〉ともよむ。例えば,雇人は主人の家が破産した場合に給料債権につき主人の総財産から(民法306条2号),家主は延滞家賃債権につき借家人の家具調度の競売代金から(311条1号),また,家屋の建築工事をした請負人はその請負代金債権につきその家屋の競売代金から(325条2号),それぞれ優先的に弁済をうけうる。

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大辞林 第三版の解説

さきどりとっけん【先取特権】

法律で定められた特定の債権を有する者が、他の債権者より優先的に債務者の財産から弁済を受けることができる担保物権。

せんしゅとっけん【先取特権】

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世界大百科事典内の先取特権の言及

【先取特権】より

…例えば,雇人は主人の家が破産した場合に給料債権につき主人の総財産から(民法306条2号),家主は延滞家賃債権につき借家人の家具調度の競売代金から(311条1号),また,家屋の建築工事をした請負人はその請負代金債権につきその家屋の競売代金から(325条2号),それぞれ優先的に弁済をうけうる。先取特権には,債務者の総財産を目的とするもの(一般先取特権―第1の例)と,特定の財産を目的とするもの(特別先取特権)とがあり,後者はさらに,特定の動産を目的とするもの(動産先取特権―第2の例)と,特定の不動産を目的とするもの(不動産先取特権―第3の例)とに分けられる。 民法が一定種類の債権につきこの先取特権を認めた根拠としては,公平の精神(第3の例),当事者の意思の推測(第2の例),社会政策的考慮(第1の例),特定の産業保護,またはこれらのものの組合せが考えられる。…

※「先取特権」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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