先約(読み)センヤク

デジタル大辞泉 「先約」の意味・読み・例文・類語

せん‐やく【先約】

以前からの約束。前約。「先約を果たす」
その申し出よりも以前に交わした、別の人との約束。「先約があって出席できない」
[類語]前約先口

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「先約」の意味・読み・例文・類語

せん‐やく【先約】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 前にしておいた約束。かねての約束。前約。先約束。
    1. [初出の実例]「而今聊依先約、於世五郎房、相副本券手次文書等永以所譲渡也」(出典高野山文書‐文治五年(1189)一二月二六日・僧琳叡田地譲状)
    2. 「又傾城の心にも、先約(センヤク)あればちからなし」(出典:評判記・色道大鏡(1678)二)
    3. [その他の文献]〔北史‐楊荐伝〕
  3. ある約束をしようと申し込まれたときに、それより先にしてあった約束。先約束。
    1. [初出の実例]「さいぜんはくやうがきて、かせと云程にかさうと云やくそくをした。せんやくじゃ程になるまひ」(出典:虎明本狂言・伯養(室町末‐近世初))

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