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加持 かじ adhiṣṭhāna

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

加持
かじ
adhiṣṭhāna

仏教用語。所持,護念ともいう。仏の大慈悲心が人々に加わり,人々の信心に仏が感応してお互いに感得し合い道交すること。また,祈祷を通して仏力を信者に与え,信者はその仏力をおさめ保つことができるから祈祷を加持ともいう。

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デジタル大辞泉の解説

か‐じ〔‐ヂ〕【加持】

[名](スル)《〈梵〉adhiṣṭhānaの訳。所持・護念とも訳す》仏語。
仏の加護。
密教で、仏の慈悲の力が衆生に加わり、衆生がそれを信心によって受持し、仏と衆生とが相応すること。
真言行者が、手に印を結び、口に真言を唱え、心を仏の境地におき、仏と一体になること。三密加持。
神仏の加護を受けて、災いをはらうこと。祈祷(きとう)と同意に用いる。

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百科事典マイペディアの解説

加持【かじ】

護念とも。一般には加護と同義。密教では仏の慈悲が衆生に加えられることを〈加〉,行者が仏の慈悲を感得することを〈持〉という。民間では祈祷(きとう)とともに加持祈祷と呼ばれ,病人加持,井戸加持,帯加持(安産)などが,現世利益(げんぜりやく)の加持とされる。
→関連項目修験道御衣木加持

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大辞林 第三版の解説

かじ【加持】

( 名 ) スル adhisthāna〕
〘仏〙
諸仏がその不思議な力で衆生しゆじようを守ること。加護。
密教で、仏の大悲の力と衆生の信心が相応ずること。すなわち仏の力が行者に加えられ、行者がそれを信心によって感得し、両者が一体化すること。
神仏の加護を祈ること。また、その儀式。初め、密教の修法をいったがやがて民間信仰と混合した病気・災難の除去などの現世利益を願う祈禱をもいうようになった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

加持
かじ

一般には、如来(にょらい)の不可思議力(ふかしぎりき)によって衆生(しゅじょう)を加護することをいう。サンスクリット語アディシュターナadhihnaの訳で、原意は「下に立つ」「支えとなる」。護念(ごねん)、加護(かご)ともいう。とくに密教では、空海の『即身成仏義(そくしんじょうぶつぎ)』により、仏の大悲(だいひ)が衆生に加わり、衆生の信心に仏が応じて感応道交(かんのうどうこう)しあうことをいい、加持感応という。仏の大悲が衆生の宗教的素質に応ずるのが「加」であり、信心する衆生が仏の加被力を受持するのが「持」である。これは本来、仏と衆生の本性とが平等不二であるとされるからであり、仏の境地が衆生に直接体験されると考える。そして、行者の功徳力と如来の加持力と法界力の三力によって、われわれの行為とことばと心とが仏のそれらと合一することを三密(さんみつ)加持という。すなわち、行者が手に仏の印契(いんげい)を結び(身密(しんみつ))、仏の真言(しんごん)を唱え(口密(くみつ))、心が仏の境地と同じように高められれば(意密(いみつ))、この身のままで仏になれる(即身成仏)と説く。
 加持は、供物(くもつ)、香水(こうずい)、念珠(ねんじゅ)などを清める作法をもいい、それぞれ供物加持、香水加持、念珠加持などと称する。一般には祈祷(きとう)の意に用いられ、加持祈祷と並称される。それは、祈祷が仏力を信者に加付し、信者にその仏力を受持させるものであるから、同義に用いられるようになったもので、病人加持(病気治癒)、井戸加持(井戸水の清め)、帯(おび)加持(安産の祈祷)など災いを除くために仏の加護を祈る作法として用いられる。しかし、加持の意の本義は即身成仏への導入のことである。[小野塚幾澄]

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世界大百科事典内の加持の言及

【加持祈禱】より

…なんらかの願望がかなえられるよう神仏に対して行う一種の呪術作法。本来密教では加持は如来の大悲と衆生の信心を指し,祈禱は攘災治病等の現世求福を意味するものとして区別されるが,一般には両者は同義に使用される。加持では真言行者が手に印を結び口に真言を誦し心に仏菩薩を観じ,いわゆる三密加持を行う。…

【仏教】より


[密教の形成]
 哲学的論争と精密な理論の確立は,他面,大乗仏教から宗教運動としての迫力を薄くしたようで,民衆の新しい要求は新宗教運動として密教を生み出した。密教は仏の絶対性が超越的なものというより,人間に内在的に働くことを強調し,これを如来の三密(身・口・意による3種の秘密業)による加持(仏が絶対的慈悲から,衆生のために身・口・意のさまざまな形を示し,その形の中に住すること)と説明する。その由来するところは,ベーダ以来のインド的な,言葉のもつ呪力に対する崇拝にあり,大乗経典でも陀羅尼の形で多く説かれている(密教でいう真言,すなわちマントラとは,元来,ベーダの文句のもつ呪力を指す。…

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