労農党(読み)ろうのうとう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

労農党
ろうのうとう

日本の政党。大山郁夫らによって 1929年創立をみた左翼合法政党。労働農民党と区別して新労農党と称する場合もある。三・一五事件四・一六事件などによって日本共産党および他の左翼諸組織は組織的大打撃を受けたが,大山郁夫,上村進,細迫兼光らは,29年8月に「新労農党樹立の提案」を発表し,11月1日に結党した。大山が委員長となり,細迫が書記長となった。その後,大山は総選挙に当選し盛上がりをみせたが,他の諸勢力との対立,抗争という矛盾に悩まされ,労働農民党とは比較にならないほどの力しかもてず低迷した。その結果,31年7月に全国労農大衆党へ吸収された。

労農党
ろうのうとう

労働者農民党」のページをご覧ください。

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百科事典マイペディアの解説

労農党【ろうのうとう】

(1)労働農民党の略。農民労働党の結社禁止後1926年創立。最初日本労働総同盟系の右派が指導権を握った。のち左派が巻き返し,以後大山郁夫を委員長に選び,事実上日本共産党の指導でたたかい,1928年普通選挙で2名が当選。三・一五事件で打撃を受け解散。(2)1928年結成大会のみを開いた左派無産政党労働者農民党略称。労働農民党解散後,大山郁夫らは新党準備を進めたが労農派は脱退し,当初この準備を支持した日本共産党も態度を急変して結成大会を解散に導いた。のち政治的自由獲得労農同盟と改称。(3)1929年四・一六事件ののち大山郁夫らが日本共産党の反対を押し切って創立。共産党との紛争が原因で党勢は退潮し,1931年全国労農大衆党へ合流。(4)1948年日本社会党から脱党した黒田寿男木村禧八郎らの左派が結成した小政党,労働者農民党の略称。平和手段による革命的民主政権樹立を掲げた。1957年解党,社会党に復帰。
→関連項目浅沼稲次郎河上肇全国大衆党日本労働組合総評議会日本労農党無産政党山本宣治

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世界大百科事典 第2版の解説

ろうのうとう【労農党】

(1)労働農民党の略称 1925年12月農民労働党が禁止されたのち,日本農民組合(日農)と官業労働総同盟の呼びかけで無産政党準備懇談会が組織されたが,日本労働総同盟(総同盟)の強い主張で共産主義的色彩あるものの排除が申し合わされ,26年3月労働農民党(委員長杉山元治郎)が日本労働組合評議会(評議会)などの左派を除いて結成された。結党後,左派の門戸開放運動が起こり党内でも日農がこれに同調すると,総同盟など右派は10月党から脱退するにいたった。

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大辞林 第三版の解説

ろうのうとう【労農党】

1926年(大正15)3月に結成された無産政党。労働農民党の略称。委員長大山郁夫。日本共産党の指導により活動、28年第一回普通選挙で二名当選したが、三・一五事件後解散。
1929年(昭和4)大山郁夫らを中心に結成された合法無産政党。労働農民党の略称。共産党の反対によりふるわず、31年全国労農大衆党へ合流。
1948年(昭和23)12月結成された労働者農民党の略称。日本社会党を脱党した黒田寿男らを中心とする。統一戦線の結成を主張。57年社会党に合流。

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世界大百科事典内の労農党の言及

【社会民衆党】より

…右派無産政党。1923年末から労農団体や革新的知識人の間で合法無産政党結成の気運が盛り上がるが,日本労働総同盟(総同盟)などの右派は当局の弾圧を利用して日本労働組合評議会(評議会)など共産系を排除して,26年3月に労働農民党(労農党)を結成した。結党後,左派の門戸開放運動がすすみ地方を中心に左派が党内に進出してくると,総同盟や官業労働総同盟など右派勢力の代表は同党を脱退し,安部磯雄,吉野作造,堀江帰一の呼びかけに応じるというかたちで,同年12月5日に社会民衆党を結成した。…

【無産政党】より

…しかし政府は,治安警察法によって即日結社を禁止した。再組織活動では総同盟の強い主張で評議会など左派4団体が排除され,26年3月労働農民党(労農党)(委員長杉山元治郎)が結成された。左派の門戸開放運動が起こり,党内でも日農がこれに同調すると総同盟など右派は同年10月脱党し,この結果同党は左派を加えて12月の第1回大会で左翼政党として再出発することになった(委員長大山郁夫)。…

【労働者農民党】より

…1948年に日本社会党から分かれて結成された左翼社会民主主義の政党で,略称は労農党。この年,日本民主党と社会党の連立内閣である芦田均内閣の国務大臣西尾末広が,社会党書記長のとき土建会社から献金を受けた事件が追及され,黒田寿男ら社会党左派の一部が,野党の西尾国務相不信任案に同調することを主張して党内で対立し,さらに48年度国家予算の国会審議で反対投票したことにより,7月7日に除名などの処分を受けた。…

※「労農党」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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