日本大百科全書(ニッポニカ) 「北檜山」の意味・わかりやすい解説
北檜山
きたひやま
北海道南西部、檜山支庁(現、檜山振興局)管内にあった旧町名(北檜山町(ちょう))。現在は久遠(くどう)郡せたな町の北東部から中央部を占める地域。1955年(昭和30)東瀬棚(ひがしせたな)町と太櫓(ふとろ)村が合併して、北檜山町が成立した。2005年(平成17)、久遠郡大成町(たいせいちょう)、瀬棚(せたな)郡瀬棚町と合併、せたな町となる。旧村域は日本海に面し、旧村域内で国道229号と230号が会合する。国鉄瀬棚線が通っていたが、1987年廃止された。遊楽部(ゆうらっぷ)岳、太櫓岳など1000メートル級の山があり、それに続く丘陵地ではジャガイモなどの畑作や酪農、肉牛、ブタ、ニワトリなどの飼育が行われる。太櫓川、利別(としべつ)川(後志(しりべし)利別川ともいう)流域には水田が開ける。太櫓海岸ではヒラメ、サケ・マス、ウニなどを漁獲する。町の北部を流れる真駒内(まこまない)川の熊戻渓谷(くまもどりけいこく)は新緑、紅葉に優れる。
[瀬川秀良]