デジタル大辞泉
「塵も積もれば山となる」の意味・読み・例文・類語
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精選版 日本国語大辞典
「塵も積もれば山となる」の意味・読み・例文・類語
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塵も積もれば山となる
ごくわずかなものでも数多く積み重なると、動かしようのない高大なものとなるというたとえ。また、小さな努力でもたゆまず続けていくと、いつか大きな成果が得られることのたとえ。
[使用例] 常に倹約をする人は、塵も積もれば山となるもの、僅少な金銭でも積めば大きいもの、それであるから、余分があれば、己ばかりか他人の危急も救うて尚お余分があるが[西岡英夫*立身と繁昌|1906]
[使用例] ひくい島であるから、遠くが見えない。それで、島じゅうで、いちばん高い、西の海岸の草地へ砂を運んで、砂山をつくり、見はらしがきくようにするのである。〈略〉二日めになった。「ちりもつもれば山だ。いまに高い砂山ができるぞ」「重いと、よけいにつかれるから、少しずつ運ぼう」[須川邦彦*無人島に生きる十六人|1943]
[解説] この「塵」は、ゴミではなく、「微塵」と同じで、ごく小さなものをさしています。比喩としては具体的なイメージが浮かびにくく、いくぶん抽象的に響きますが、論理的には正しいもので、また哲学的な内容ともいえるでしょう。
起源をたどると、二~三世紀ごろのインドの仏教哲学者竜樹が仏典に注釈を加えた「大智度論」に由来します。日本では、古くは「古今集」の序にほぼ同じ内容の記述が認められ、江戸時代には現在の形で常用されるようになりました。江戸いろはかるたにも収録され、近代に入ると貯蓄を奨励する標語としてもよく使われています。
〔英語〕Many a little makes a mickle.(少しでも度重なれば大量になる)
〔中国〕積少成多(少ないものが集まって多くなる)
〔朝鮮〕티끌 모아 태산(塵集めて大山)
出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報
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塵も積もれば山となる
ごくわずかなものでも、数多く積み重なると大きなものになることのたとえ。また、小さな努力を続けていくと、いつか大きな成果が得られることのたとえ。
[使用例] 何から何まで一知半解であるが、チリもつもれば何とやらで、一知半解のウンチクは頭にあふれ、書物は書斎にあふれている[坂口安吾*発掘した美女|1953]
[由来] 「[大智度論]―四諦品」の一節から。ちょっとした怒りや欲望でも、それを重ねていると魂が救われるのがむずかしくなる、ということを、「微塵を積みて山と成し、移動するを得べきこと難きがごとし(微少な塵を積み上げて作り上げた山でも、動かすことが困難であるようなものだ)」とたとえています。
出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報
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