多事(読み)たじ

精選版 日本国語大辞典 「多事」の意味・読み・例文・類語

た‐じ【多事】

〘名〙 (形動)
① しなければならないことが多くて忙しいこと。仕事が多いこと。また、そのさま。〔文明本節用集(室町中)〕
※中華若木詩抄(1520頃)下「ことの外物忩多事なる心があるぞ」 〔荘子天地
② 多くの事変があること。事件が多く世間が穏やかでないこと。「多事多難
文明論概略(1875)〈福沢諭吉〉一「無事の世界を変じて多事の域と為し」 〔史記‐秦始皇本紀賛〕

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デジタル大辞泉 「多事」の意味・読み・例文・類語

た‐じ【多事】

[名・形動]
仕事や用事などが多く、忙しいこと。また、そのさま。「多事生活」「多事多端」
事件や災難などが多く、世間の騒がしいこと。また、そのさま。「多事多難」
「口に云い尽せない―な一年月日が横たわっているのを」〈宮本伸子
[類語]多忙多用繁忙繁多繁用忙殺忙しい東奔西走てんてこ舞いせわしいせわしない気ぜわしいあわただしい目まぐるしい繁劇怱忙そうぼう倥偬こうそう怱怱そうそう席の暖まるいとまもない猫の手も借りたい

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普及版 字通 「多事」の読み・字形・画数・意味

【多事】たじ

面倒が多い。〔荘子、天地〕堯曰く、男子多ければ則ち懼れ多く、富めば則ち事多く、壽なれば則ち辱(はぢ)多し。

字通「多」の項目を見る

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