忙しい(読み)セワシイ

デジタル大辞泉 「忙しい」の意味・読み・例文・類語

せわし・い〔せはしい〕【▽忙しい】

[形][文]せは・し[シク]
1 用事が多くてひまがない。いそがしくて休む間もない。せわしない。「―・い日々を送る」
2 気がせいて落ち着かない。せかせかしている。せわしない。「―・く立ち去る」
3 速い調子で続くさま。絶え間がない。せわしない。「―・く息をつく」
4 経済的にゆとりがない。
「よくよく―・しければこそ芝居並みの利銀にて何程でも借らるるなり」〈浮・胸算用・二〉
→忙いそがしい[用法]
[派生]せわしがる[動ラ五]せわしげ[形動]せわしさ[名]
[類語]忙いそがしい・慌ただしい・せわしない・気ぜわしい・目まぐるしい・きりきり舞い・東奔西走・てんてこ舞い・多忙・繁忙・繁多・繁劇・多事多端・多用・繁用・席の暖まる暇いとまもない・猫の手も借りたい・そそくさ・せかせか・性急・拙速・多端・忙殺・怱忙そうぼう・倥偬こうそう・怱怱そうそう・大忙し・取り紛れる・手が塞がる・目が回る・応接に暇いとまがない・急・心急せく・あくせく・こせこせ・ばたばた・せっかち・あたふた・気早・気早い・大わらわ・貧乏暇無し・甲斐甲斐かいがいしい・そわそわ・右往左往・慌てふためく・動き回る・ちょこまか・うそうそ・倉卒・押せ押せ・てんやわんや・やいのやいの・うろうろ・うろちょろ・どぎまぎ・おたおた・まごまご・どぎどぎ・もじもじ・ぐじぐじ・ぐずぐず・いじいじ・因循・くよくよ・うじうじ・ちゃかちゃか・ふらふら・よたよた・もぞもぞ・ふわふわ・おどおど・びくびく・きょときょと・ぐらぐら・倉皇・軽佻浮薄・浮薄・闇雲やみくも・軽挙妄動・後先なし・うわずる・うわつく・うろたえる・催促がましい・せつく・迫る・要求する・強請する・強迫する・強談ごうだんする・催促する・催告する・責め立てる・せがみ立てる・急き立てる・急かせる・尻を叩く・矢の催促・ああ言えばこう言う・揚げ足を取る・あげつらう・言いたい放題・言い立てる・うるさい・うるさ型・鸚鵡おうむ返し・かき口説く・がたがた・がみがみ・くそみそ・くだくだ・ぐだぐだ・くだくだしい・口うるさい・口が減らない・口が悪い・口汚い・口さがない・口幅ったい・口任せ・口やかましい・くどい・くどくど・くどくどしい・クレーマー・けちを付ける・喧喧囂囂けんけんごうごう・口角泡を飛ばす・小うるさい・ごてごて・小やかましい・懇懇・嘖嘖さくさく・舌長・しちくどい・四の五の・重箱の隅をつつく・諄諄じゅんじゅん・針小棒大・ずけずけ・ずばずば・たらたら・ちくちく・喋喋ちょうちょう・丁丁発止・つべこべ・滔滔とうとう・どうのこうの・とやかく・なんのかの・ねちねち・ねっちり・ぶすぶす・ぶつくさ・ぶつぶつ・べちゃくちゃ・ぺちゃくちゃ・ぼろくそ・まくし立てる・回りくどい・耳に胼胝たこができる・蒸し返す・やいやい・やかましい・やかまし屋・重箱の隅を楊枝ようじでほじくる・ちゃかちゃか・浮き腰・もじもじ・もぞもぞ・まごまご・うろうろ・うろちょろ・おたおた・ふわふわ・ふらふら・頓狂・さっさ・浮うわつく・きょろきょろ・きょときょと・軽軽しい・軽軽けいけい・軽挙・軽挙妄動・そそっかしい・軽はずみ・手当たり次第・書き入れ時・立て込む

いそがし・い【忙しい】

[形][文]いそが・し[シク]《動詞「急ぐ」の形容詞化》
1 多くの用事に追われて暇がない。多忙である。「目が回るほど―・い」
2 せかせかして落ち着かない。せわしない。「―・い性分だねえ」
[派生]いそがしがる[動ラ五]いそがしげ[形動]いそがしさ[名]
[用法]いそがしい・せわしい――「忙しい(せわしい)日々を過ごす」「飛行機が忙しく(せわしく)離着陸を繰り返す」などでは、相通じて用いられる。◇「忙しい」は「注文が増えて、忙しくなった」のように用いられるほか、「猫の手も借りたいほど忙しい」などの慣用句や、「資金繰りに忙しい」のような比喩的な言い方に及ぶ。これらは「せわしい」に置き換えられない。◇「せわしい」は「せわしいしゃべり方をする」「車の往来がせわしい」のように、主観的で落ち着かないことに重点がある。したがって、「仕事が忙しい」とはいうが、「仕事がせわしい」とは普通いわない。◇類似の語に「せわしない」「あわただしい」「いそがわしい」がある。「せわしない」は「せわしい」の強調形であり、「あわただしい」は不安定で流動的な感じが中心で、「あわただしい年の暮れ」「政局があわただしくなった」などと用いる。「いそがわしい」は文語的で、「せわしい」「あわただしい」に近い。
[類語](1)せわしい・せわしない・気ぜわしい・あわただしい・目まぐるしい・そそくさ・せかせか・性急・拙速・多端・忙殺・多忙・繁忙・繁多・繁劇・多事多端・多用・繁用・怱忙そうぼう・倥偬こうそう・怱怱そうそう・大忙し・東奔西走・てんてこ舞い・きりきり舞い・取り紛れる・手が塞がる・目が回る・応接に暇いとまがない・席の暖まる暇いとまもない・猫の手も借りたい・心急せく・あくせく・こせこせ・ばたばた・せっかち・あたふた・気早・気早い・大わらわ・貧乏暇無し・甲斐甲斐かいがいしい・そわそわ・右往左往・慌てふためく・動き回る・ちょこまか・うそうそ・倉卒・押せ押せ・てんやわんや・やいのやいの・催促がましい・せつく・迫る・要求する・強請する・強迫する・強談ごうだんする・催促する・催告する・責め立てる・せがみ立てる・急き立てる・急かせる・尻を叩く・矢の催促・急・ああ言えばこう言う・揚げ足を取る・あげつらう・言いたい放題・言い立てる・うるさい・うるさ型・鸚鵡返し・かき口説く・がたがた・がみがみ・くそみそ・くだくだ・ぐだぐだ・くだくだしい・口うるさい・口が減らない・口が悪い・口汚い・口さがない・口幅ったい・口任せ・口やかましい・くどい・くどくど・くどくどしい・クレーマー・けちを付ける・喧喧囂囂けんけんごうごう・口角泡を飛ばす・小うるさい・ごてごて・小やかましい・懇懇・嘖嘖さくさく・舌長・しちくどい・四の五の・重箱の隅をつつく・諄諄じゅんじゅん・針小棒大・ずけずけ・ずばずば・たらたら・ちくちく・喋喋ちょうちょう・丁丁発止・つべこべ・滔滔とうとう・どうのこうの・とやかく・なんのかの・ねちねち・ねっちり・ぶすぶす・ぶつくさ・ぶつぶつ・べちゃくちゃ・ぺちゃくちゃ・ぼろくそ・まくし立てる・回りくどい・耳に胼胝たこができる・蒸し返す・やいやい・やかましい・やかまし屋・重箱の隅を楊枝ようじでほじくる・ちゃかちゃか・浮き腰・もじもじ・もぞもぞ・まごまご・うろうろ・うろちょろ・おたおた・ふわふわ・ふらふら・頓狂・さっさ・浮うわつく・きょろきょろ・きょときょと・軽軽しい・軽軽けいけい・軽挙・軽挙妄動・そそっかしい・軽はずみ・手当たり次第・書き入れ時・立て込む

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精選版 日本国語大辞典 「忙しい」の意味・読み・例文・類語

せわし・いせはしい【忙】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]せはし 〘 形容詞シク活用 〙
  2. ① 速度や調子などが速く、次から次へと間断なく続いている。ゆったりしていない。せわしない。
    1. [初出の実例]「異の儀(よそほひ)を設(まうけ)て険(セハシク)曲れるをもて性と為」(出典:石山寺本成唯識論寛仁四年点(1020))
    2. 「あまりの意外に息もせはしく」(出典:蝴蝶(1889)〈山田美妙〉一)
  3. ② しなければならないことなどが多く重なったりして暇がない。いそがしい。多忙である。せわしない。
    1. [初出の実例]「世中は秋の山田の庵(いほ)なれや畦(あぜ)の通ひ路せはしかるらむ」(出典:長秋詠藻(1178)上)
  4. ③ とげとげしくきびしい。小さなことにこだわり、ゆとりがない。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「あまりせはしうてわるひ、ちとそちへくつろがしめ」(出典:虎明本狂言・乳切木(室町末‐近世初))
  5. ④ 経済的に切迫している。苦しい。世の中をわたっていくことがむずかしい。
    1. [初出の実例]「されば其聟(むこ)どのかたも、よくよくせはしければこそ、芝居並の利銀にて何程でも借らるるなり」(出典:浮世草子・世間胸算用(1692)二)
    2. 「玉屋新兵衛腹の中から世のせはしきことをしらず」(出典:浮世草子・傾城歌三味線(1732)一)
  6. ⑤ せかれることがあって落ち着きがない。せかせかしている。気ぜわしい。せわしない。
    1. [初出の実例]「鬼うばがあまりにせはしく申侍るもうるさければ」(出典:御伽草子・福富長者物語(室町末))
    2. 「物の煮えるのを待てないほど気がせはしく」(出典:夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村〉第二部)

忙しいの語誌

( 1 )①の意では、挙例の「石山寺本成唯識論寛仁四年点」が早いが、その後院政期の和歌に「水の流れ」についての例が見られる。
( 2 )室町後期になると、②の「忙しい」の意を受けて、それによる否定的な印象・評価を強調する③の意が生じた。「日葡辞書」は「せわせわしい」と同義とし、「せわせわしい人」とは「しみったれで口うるさく、振舞いのいやらしい人」と記述している。別に「せわしなし」が「名語記」に見え、主として他から見て好ましくない状態について用いられている。

忙しいの派生語

せわし‐が・る
  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙

忙しいの派生語

せわし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

忙しいの派生語

せわし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

いそがし・い【忙・急】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]いそがし 〘 形容詞シク活用 〙 ( 動詞「いそぐ(急)」の形容詞化 )
  2. ① 早くしなければならない用事に追われるさまである。また、用事が多く重なったりして暇がない。多忙である。
    1. [初出の実例]「吾は今劇務(イソカシ)」(出典:石山寺本大般涅槃経平安初期点(850頃))
    2. 「宮仕へいそがしく」(出典:伊勢物語(10C前)六〇)
  3. ② せかされるような感じで落ち着かない心持ちである。気がせくさまだ。あわただしい。せわしい。
    1. [初出の実例]「例の心のくせなれば、いそがしくもおぼえず」(出典:源氏物語(1001‐14頃)宿木)
    2. 「遽(イソ)がしく馬を下り」(出典:二人比丘尼色懺悔(1889)〈尾崎紅葉〉戦場)
  4. ③ ものごとが次から次へとたえまなく続くさまにいう。とめどない。
    1. [初出の実例]「なぜに〈略〉涙がいそがしうこぼれることやら」(出典:古今集遠鏡(1793)五)

忙しいの派生語

いそがし‐が・る
  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙

忙しいの派生語

いそがし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

忙しいの派生語

いそがしげ‐さ
  1. 〘 名詞 〙

忙しいの派生語

いそがし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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