天手古舞(読み)テンテコマイ

デジタル大辞泉 「天手古舞」の意味・読み・例文・類語

てんてこ‐まい〔‐まひ〕【天手古舞(い)】

[名](スル)里神楽などの太鼓の音に合わせて舞う意から》あわててさわぐこと。忙しくてあわただしく立ち働くこと。「客が殺到して天手古舞いする」
[補説]「天手古」は当て字
[類語]東奔西走きりきり舞い忙しいせわしいせわしない気ぜわしいあわただしい目まぐるしい多忙繁忙繁多繁劇多事多端多用繁用席の暖まるいとまもない猫の手も借りたいそそくさせかせか性急拙速多端忙殺怱忙そうぼう倥偬こうそう怱怱そうそう大忙し取り紛れる手が塞がる目が回る応接にいとまがないあくせくこせこせばたばたせっかちあたふた気早気早い大わらわ貧乏暇無し甲斐甲斐かいがいしいそわそわ右往左往慌てふためく動き回るちょこまかうそうそ倉卒押せ押せてんやわんややいのやいの

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精選版 日本国語大辞典 「天手古舞」の意味・読み・例文・類語

てんてこ‐まい ‥まひ【天手古舞】

〘名〙 (「天手古」は当て字)
① 「てんてこ」は太鼓の音。太鼓の音に合わせて舞うこと。転じて、あることの準備対処のため、きわめてあわただしく立ち回ること。
※雑俳・柳多留‐一五一(1838‐40)「てんてこ舞の門へ来る除夜獅子
② 喜んで小踊りすること。
歌舞伎桑名屋徳蔵入船物語(1770)口明「余り嬉しうて、〈略〉てんてこ舞ひをしてゐたわいなう」
③ うろたえてたち騒ぐこと。あわてること。
※歌舞伎・三千世界商往来(1772)三つ目「その三百枚で継目の手形さへ取って来れば、もう伯母がてんてこ舞ひしても叶はぬ事」

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