夜鷹・蚊母鳥・怪鴟(読み)よたか

大辞林 第三版の解説

ヨタカ目ヨタカ科の鳥の総称。ニュージーランドを除き世界に七十数種が分布。
の一種。全長約30センチメートル。全体が地味な黒褐色で、細かい模様があり、口が大きい。低空を飛びながら昆虫類をとる。他の鳥と異なり枝と平行にとまる。アジア東部から南部に分布。日本には夏鳥として渡来し、四国以北で繁殖する。蚊吸い鳥。嫁起こし。 蚊母鳥 怪鴟などとも書く
江戸で、夜、路傍で客を引いた下級の売春婦。辻君つじぎみ。夜発やほつ。総嫁そうか
「夜鷹そば」の略。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① ヨタカ科の鳥。全長約二九センチメートル。くちばしは扁平で短く、口が大きい。羽色は全身に黒・茶・淡黄褐色などの複雑な斑紋があり、のど・尾羽・風切り羽に白斑がみられる。昼間は樹上の枝に平行にとまって眠り、夕方から巧みに飛んで昆虫を捕食する。アジア東部・南部に分布し、日本では各地の森林で繁殖し秋に南方へ渡る。巣はつくらず、地上の落葉の間などに直接産卵する。鳴き声はキョキョキョキョキョキョと聞こえ、なますきざみと称する地方もある。かすいどり。《季・夏》 〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
② 鷹匠が、鷹を眠らせないために、夜間に拳に載せて行くこと。また、その鷹。
※夫木(1310頃)二七「狩りくらすかた野のみ野の秋風に夜たかつなぎて月や見るらん〈藤原基家〉」
③ 夜おそくまで出歩く者のたとえ。
※浄瑠璃・大職冠(1711頃)三「大事の男を夜鷹にして」
④ 特に、夜間に街頭で客を引く低級な売春婦。もとは江戸の語であったが、寛政年間(一七八九‐一八〇一)ごろから上方でも用いた。引っ張り。夜発(やほつ)。辻君。総嫁(そうか)。街娼。
※俳諧・富士石(1679)秋「独寐を夜鷹やすらんけふの月〈正幸〉」
※黄表紙・御先癖下手横好(1783)「ふうりんやよたかやせんじちゃさへてうほうであったに」

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