飯豊山地(読み)いいでさんち

  • いいでさんち いひで‥
  • いいでさんち〔いひで〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

新潟県山形県福島県の3県にまたがる山地飯豊山 (2105m) ,二王子岳 (1420m) ,大日岳 (2128m) ,三国岳 (1631m) などからなる。 1950年磐梯朝日国立公園の一部に指定。山体は秩父古生層を貫く花崗岩類の隆起により形成され,晩壮年期の雄大な山岳美を誇る登山コースとなっている。飯豊山の頂上には飯豊山神社がまつられ,地元民の信仰を集めている。高山植物の群落,ブナの原生林があり,クマサルリスなどの野生動物が生息。登山口としては徳沢口 (福島県) ,小国口 (山形県) ,実川口 (新潟県) などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

新潟、福島、山形の3県にまたがる山地。主峰飯豊山(2105メートル)を中心に、三国(みくに)岳(1644メートル)、御西(おにし)岳(2012メートル)などの中心尾根筋から、大日(だいにち)岳(2128メートル)連峰、二王子(におうじ)岳(1420メートル)、杁差(えぶりさし)岳(1636メートル)連峰など多くの支脈に分かれている。雄大な東北的山岳美を誇る深山で、山体は越後(えちご)山系の秩父古成層(ちちぶこせいそう)に貫入した花崗(かこう)岩類から構成され、山頂部は晩壮年期的侵食を受けて険峻(けんしゅん)な山容を呈し、第二次世界大戦前までは専門の登山家の間でも藪(やぶ)こぎの危険な山といわれていた。西麓(せいろく)の加治(かじ)川上流や、北麓の新潟県関川(せきかわ)村大石川の上流には、石英粗面岩や花崗岩に含まれた鉱脈が古くから開発され、赤谷鉱山(あかたにこうざん)の硫化鉄鉱、大沼鉱山の金銀銅などが有名であったが、いまはほとんど休鉱になっている。戦後、磐梯朝日国立公園(ばんだいあさひこくりつこうえん)に指定されてからは、急激に登山道の開発が進み、赤谷から飯豊川の谷を登る赤谷口、胎内(たいない)川の谷をさかのぼる胎内口、新潟県阿賀(あが)町鹿瀬(かのせ)の実川(さねかわ)谷の実川口、関川村の大石川の谷を登る大石口、山形県の小国(おぐに)盆地から登る玉川(たまがわ)口など五つの登山道がある。全山ブナの原生林に覆われ、カモシカ、クマ、サル、リスなどの野生動物の多生息地としても有名。[山崎久雄]

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精選版 日本国語大辞典の解説

新潟、山形、福島の県境にある山地。主峰は飯豊山。最高峰の大日岳(二一二八メートル)ほか、三国岳、西ケ岳、北股岳、杁差岳(いぶりさしだけ・えぶりさしだけ)、種蒔山などが連なる。高山植物が多く、クマ、カモシカ、サルなどが住む。磐梯朝日国立公園の一部。飯豊連峰。

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世界大百科事典内の飯豊山地の言及

【飯豊山】より

…広義には飯豊山地をさし,狭義には古来信仰の対象となった新潟・山形・福島県境にある山(2105m)をさす。山域の大部分は新潟,山形両県に属するが,山頂部の飯豊山神社の境内敷地と南の三国岳から稜線上を延びてくる登山路だけは福島県の領域となっている。…

※「飯豊山地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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