大逆罪(読み)だいぎゃくざい

精選版 日本国語大辞典「大逆罪」の解説

だいぎゃく‐ざい【大逆罪】

〘名〙 (「たいぎゃくざい」とも)
① 主君や親を殺すような、人の道にそむいた悪逆の行為。
※今昔(1120頃か)三「我が君、何に思してかかる大逆罪をば造り給ぞ」
② 旧刑法第七三条に規定された天皇・皇后・皇太子・皇太孫・皇太后・太皇太后に対して危害を加え、または加えようとすることによって成立した罪。死刑に処せられることになっていたが、昭和二二年(一九四七)の刑法改正により廃止。

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百科事典マイペディア「大逆罪」の解説

大逆罪【たいぎゃくざい】

天皇・太皇太后・皇太后・皇后・皇太子・皇太孫に対し危害を加え,または加えようとする罪で,法定刑は死刑のみ。刑法第73条に規定されていたが,日本国憲法の施行によって削除。本罪を適用されたものとしては大逆事件虎ノ門事件などが有名。
→関連項目大津事件金子文子桜田門事件朴烈事件

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世界大百科事典 第2版「大逆罪」の解説

たいぎゃくざい【大逆罪】

一般的には主君や親を殺すような人倫に背くところの逆な罪。1868年(明治1)10月の布告第916号仮刑律の中に〈磔刑ハ君父ヲ殺スル大逆ニ限〉るとあり,同年11月の布告では〈殺君父 大逆罪ハ臨期 勅裁之上可処磔刑事 其他磔罪廃止之〉ともあり,江戸時代の刑罰多少修正しただけの応急処置であった。ところが明治政府の最初に編纂した刑法の新律綱領(1870),およびそれを改正した73年6月の改定律例では大逆罪は削除されている。

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世界大百科事典内の大逆罪の言及

【大逆事件】より

…事件は,1910年5月宮下太吉ら4人が爆発物取締罰則違反で検挙されたのがきっかけで,その後,検挙者は全国各地で数百名にものぼった。うち26名が刑法73条の大逆罪にあたるものとして起訴された。同年12月10日から29日まで大審院特別刑事部は16回の公判を非公開でおこない,11年1月18日判決(これのみ公開,裁判長鶴丈一郎)を宣告した。…

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