大間(読み)オオマ

デジタル大辞泉 「大間」の意味・読み・例文・類語

おお‐ま〔おほ‐〕【大間】

[名・形動]
間隔の大きいこと。
演劇で、俳優動作囃子はやしが大きいこと。また、そのさま。
「古風に―な味が、なんとも言われず好もしかった」〈里見弴多情仏心
広い部屋
京間1」に同じ。
川船が通るために広くした橋柱の間。
中世貴族などにおいて行事に使われる部屋。
大間書おおまがき」の略。

おおま〔おほま〕【大間】

青森県下北郡地名下北半島先端に位置する、本州最北端の町。大間崎沖で漁獲されるクロマグロは「大間まぐろ」のブランド名で知られる。

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精選版 日本国語大辞典 「大間」の意味・読み・例文・類語

おお‐まおほ‥【大間】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ものの間隔、幅などの広いこと。
  3. 大きな座敷表向きのものを「広間」というのに対し、奥向きのものをいう。
    1. [初出の実例]「公方様、大間へ御帰りあって、内之御椀飯始也」(出典:鎌倉殿中以下年中行事(1454か))
  4. 京阪地方で、家の坪数や間(けん)数を数える時の尺度。一間(いっけん)が、曲尺(かねじゃく)で六尺五寸あり、六尺より大きいところからいう。京間。
  5. 建物の柱間が他より広いところ。
  6. 橋の中央部で、船が通るために、特に橋柱と橋柱の間を広くしてある部分。
    1. [初出の実例]「大間の行燈(あんどう)目あてに、船を艫(とも)より逆下しにせし時」(出典:浮世草子・世間胸算用(1692)四)
  7. ( 形動 ) 役者の動作の間の長いこと。
    1. [初出の実例]「いざり屋体の馬鹿囃子(ばかばやし)、聖天大間を合図と定め」(出典:歌舞伎・菊宴月白浪(1821)九段)
  8. おおまがき(大間書)」の略。
    1. [初出の実例]「今日見大間、物誤已多」(出典:九暦‐九暦抄・天暦三年(949)正月二三日)

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改訂新版 世界大百科事典 「大間」の意味・わかりやすい解説

大間[町] (おおま)

青森県北部,下北郡の町。人口6340(2010)。下北半島北西端に位置し,本州最北端にあたる大間崎は,津軽海峡を隔てて北海道汐首岬と対する。海岸段丘が発達し,段丘上には近世に南部藩営の奥戸(おこつぺ)牧場大間牧場があった。偏東風が強いため農業は振るわず,コンブ漁を中心とし,イカ,マグロ漁などの漁業が町の主要産業となっている。中心の大間にある大間港には1964年,函館と結ぶフェリーボートが就航し,日常生活品の多くは函館から運ばれるようになった。68年には大間崎と沖合約600mにある弁天島が下北半島国定公園に指定された。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大間」の意味・わかりやすい解説

大間(町)
おおま

青森県北東部、下北郡、下北半島北端(本州最北端)にある町。1942年(昭和17)大奥村が町制施行して成立。国道279号、338号が通じ、函館(はこだて)港へフェリーが就航している。藩政時代には藩の大間牧、奥戸牧(おこっぺまき)が置かれた。コンブ根付け漁業や、イカ、マグロの沖合漁業を行う。大間崎一帯は下北半島国定公園に含まれる。奥戸川上流はニホンザルの生息北限地。面積52.10平方キロメートル、人口4718(2020)。

[横山 弘]


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百科事典マイペディア 「大間」の意味・わかりやすい解説

大間[町]【おおま】

青森県下北郡,下北半島北西端の町。本州最北端の大間崎を含み,フェリーボートが通じる函館との関係が深い。漁業を中心とし,コンブ,イカ,マグロを産する。牛の飼育も行われる。東日本大震災で,町内において被害が発生。52.10km2。6340人(2010)。

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