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奴踊(り) ヤッコオドリ

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デジタル大辞泉の解説

やっこ‐おどり〔‐をどり〕【奴踊(り)】

民俗芸能の一。2の姿に扮(ふん)し、素手や毛槍・さおを持って踊るもの。歌舞伎舞踊にもある。

出典|小学館
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世界大百科事典 第2版の解説

やっこおどり【奴踊】

民俗芸能。奴は江戸時代の武家の奴僕(ぬぼく)で,奴踊はその風俗をとり入れた芸能。風流踊をとり込んだ奴踊と,大名行列をまねた中で,奴の振りを演じるものとがある。おもに盆や祭礼に行われ,全国に広く分布する。大勢が奴の姿に着飾り,毛槍や唐団扇(からうちわ),長竿などを持って踊る所が多い。東京都西多摩郡日の出町では奴を少年が演じ,佐賀県武雄市のは荒踊(あらおどり)と称する手踊である。大名行列では毛槍や挟箱などを持って振り歩き,奴どうしで毛槍を投げ渡すなどの演技を見せる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

奴踊
やっこおどり

江戸時代の武家の下僕であった奴の姿に扮(ふん)して踊る舞踊。奴は義侠(ぎきょう)的な言行を誇り、伊達(だて)ぶりが人気をよんだが、その風俗などを題材とする踊りで、歌舞伎(かぶき)舞踊と民俗芸能の風流(ふりゅう)系の舞踊との二種類がある。歌舞伎舞踊では、元禄(げんろく)(1688~1704)ごろ成立の毛槍(けやり)を担ぐひげ奴(やっこ)を描写した『馬場先(ばばさき)踊』を嚆矢(こうし)として、以後『関三(せきさん)奴』『大津絵(おおつえ)奴』(以上槍踊物)、『奴丹前(たんぜん)』(丹前物)、『ひげ奴』『うかれ奴』『供(とも)奴』(変化(へんげ)物)など多くの「奴物(やっこもの)」がつくられた。民俗芸能では、「奴踊」のほか「鳥毛振り」「大名行列」などの名でよばれ、祭礼や盆のおりに集団で踊り、神幸(しんこう)祭のお練りに供奉(ぐぶ)したりで、全国的に散在する。岩手県北上(きたかみ)市の「立花(たちばな)の奴踊」は毛槍の踊り、佐賀県武雄(たけお)市の「荒踊(あらおどり)」は手踊り、岡山県笠岡(かさおか)市の盆踊り「白石(しらいし)踊」は御殿女中と混成の踊り、東京都西多摩郡日の出町の「奴舞」は少年の踊り、とさまざまであるが、奴の六方(ろっぽう)(独特な歩き方)ぶりは基本的に共通している。静岡県榛原(はいばら)郡吉田町の「大奴」や徳島県鳴門(なると)市の「葛城(かつらぎ)神社のお練り」は大名行列式で、奴が鳥毛や挟箱(はさみばこ)の曲振りを見せる。「奴歌」を伴うこともある。[西角井正大]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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