学校医（読み）ガッコウイ（英語表記）school physician

デジタル大辞泉

がっこう‐い〔ガクカウ‐〕【学校医】

学校の委嘱を受け、その学校の衛生事務や児童・生徒の健康管理上の検査などを取り扱う医師。校医。
[類語]医師・医者・医家・ドクター・ドクトル・ホームドクター・国手・女医・名医・藪医者・侍医・主治医・船医・軍医・町医者・開業医・内科医・外科医・眼科医・目医者・歯科医・歯科医師・歯医者・獣医・御典医

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

がっこう‐い ガクカウ‥【学校医】

〘名〙 学校長に対し学校保健について意見を述べ、教職員の保健活動に助言を与え、児童、生徒の健康診断や健康相談を行なう医師。

※東北新聞‐明治三〇年（1897）八月七日「全国各学校医設置の事に関しては、先頃来文部省衛生主事三島通良氏主として取調べ中なりしが」

出典　精選版 日本国語大辞典

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

学校医
がっこうい
school physician

学校での保健管理に関する専門事項の技術，指導にあたる医師。学校保健安全法23条により，学校に置くことが義務づけられている。非常勤であることが多い。具体的な職務内容は次のとおり。(1) 学校保健計画，学校安全計画の立案への参与。(2) 学校環境衛生の維持や改善に関する指導，助言。(3) 健康相談。(4) 保健指導。(5) 定期および臨時の，生徒児童の健康診断。(6) 疾病の予防処置。(7) 感染症の予防に関する指導や助言，ならびに感染症や食中毒への予防処置（→学校感染症）。(8) 校長の求めによる救急処置（→応急手当）。(9) 市町村の教育委員会および学校の設置者の求めによる，就学時の健康診断および職員の健康診断。(10) 上記以外の，学校における保健管理に関する専門的事項の指導（学校保健安全法施行規則22）。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

世界大百科事典（旧版）内の学校医の言及

【学校保健】より

…　学校保健という語は第2次大戦後に使われ始めた言葉であるが，この種の活動は戦前からあり，学校衛生とよばれていた。学校衛生は1872年(明治5)の〈学制〉以来，校地の選定や教員の心得として衛生上の配慮がなされるなどしてきたが，制度的に整備されたのは1890年代後半で，97年に〈学校清潔方法〉〈学生生徒身体検査規程〉が定められ，98年にはドイツの制度を範としたといわれる学校医の設置が決められた。その後トラコーマや皮膚病などの治療と予防，徴兵検査に連なっていた身体検査，子どもたちの清潔維持や衛生訓練など，当時としては切実な問題にとりくんできた。…

※「学校医」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」