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安島直円 あじまなおのぶ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

安島直円
あじまなおのぶ

[生]元文4(1739).江戸
[没]寛政10(1798).4.5. 江戸
和算成熟時代の著名な指導者の一人。万蔵と称し,南山と号した。出羽国新庄の江戸詰藩士であった。山路主住に学び,皆伝を受けて関流宗統4伝となった。安島の業績として,従来の円理を改良し,積分法と同じようにして応用の範囲を拡大したのみならず,二重積分の方法を創案したことがあげられる。その他,一種の対数表の考案,幾何図形の研究があり,傍斜法は彼の発見になるものである。公刊した著書はない。門人に日下誠馬場正督坂部広胖らがいた。

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デジタル大辞泉の解説

あじま‐なおのぶ〔‐なほのぶ〕【安島直円】

[1739~1798]江戸中期の数学者。出羽新庄藩士の子。号、南山関(せき)流数学などを学び、円理方程式などの研究をした。著「不朽算法」はその業績を集大成したもの。

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百科事典マイペディアの解説

安島直円【あじまなおのぶ】

数学者。通称万蔵,号南山。出羽新庄藩の江戸詰藩士。山路主住から関流の数学を学び,和算の解法を単純化,円理を改良して定積分に近いものにするなど,独創的な業績が多い。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

安島直円 あじま-なおのぶ

1732/39-1798 江戸時代中期-後期の和算家。
享保(きょうほう)17/元文4年生まれ。出羽(でわ)新庄藩(山形県)藩士。入江応忠,山路主住(ぬしずみ)に数学,天文,暦学をまなぶ。逆対数表の作成,二重積分法の完成など,和算に独創的業績をのこした。寛政10年4月5日死去。60/67歳。江戸出身。字(あざな)は伯規。通称は万蔵。号は南山。著作に「算法考草不朽算法円壔穿去小円解」「算法考艸三斜三円術」など。

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世界大百科事典 第2版の解説

あじまなおのぶ【安島直円】

1732‐98(享保17‐寛政10)
江戸中期の数学者。字は伯規,号は南山という。新庄藩(山形県)江戸詰めの藩士。江戸に生まれる。山路主住に数学,天文,暦学を学ぶ。山路の作暦の助手を務めた。安島の研究は独創的で,関孝和や建部賢弘の数学をさらに大きく発展させた。指数1/nの二項展開の公式を完成させ,また,円柱と円柱の相貫体の相貫部の体積を求めるのに初めて二重積分の方法を示した。対数の研究,マルファッティG.Malfattiの定理(三斜三円術といい,互いに外接する3円を三角形に内接させて,3辺の値から円の半径を求める方法)など,多くの優れた業績を残した。

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大辞林 第三版の解説

あじまなおのぶ【安島直円】

1732~1798) 江戸中期の数学者。出羽国新庄藩士の子として江戸に生まれる。号は南山。独創的な研究で関孝和、建部賢弘の数学を発展させた。指数 1/n の二項展開の公式、二重積分の方法、対数表の作成など多くの業績を残す。著「環円無有奇術」「側円解二条」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

安島直円
あじまなおのぶ
(1732―1798)

江戸中期の数学者、暦学者。通称は万蔵、字(あざな)は伯規(はくき)、号は南山。出羽(でわ)(山形県)の新庄(しんじょう)藩士で100石をとる。中西流の入江(いりえ)応忠と関流の山路主住(やまじぬしずみ)に数学を習い、関孝和(せきたかかず)や建部賢弘(たけべかたひろ)らの数学を拡張した。建部が開拓した二項式の1/2乗の展開を、1/n乗の展開にまで拡張し、また二重積分の創始も名高い。対数の研究においても、逆対数表をつくる独創性を示す。イタリアのマルファッティGian Francesco Malfatti(1731―1807)の問題に相当する内容をまとめて『三斜三円術』を著す。行列式のラプラス展開、循環小数の研究など優れた業績を残す。整数論では不定方程式

とか、ay2-bx2=1などの問題に解答を与えている。なかでも、円と円の切触問題に、その共通切線の長さを利用するくふうは高く評価されている。なお、彼は師の山路主住の作暦の手伝いもした。[下平和夫]
『平山諦他編『安島直円全集』(1966・富士短期大学出版部)』

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世界大百科事典内の安島直円の言及

【円理】より

…これらの級数も円理と呼ばれる。安島直円は,ある円柱と別な円柱との相貫体の相貫部の体積を求めるのに,二重積分を利用した。この二重積分を〈円理二次綴術〉と呼んでいる。…

【和算】より

…山路家は代々天文方に勤めた。山路の弟子には,久留米藩主有馬頼徸(よりゆき)(1714‐83),安島直円(あじまなおのぶ)(1732‐98),藤田貞資(1734‐1807)らがいる。安島は山路の作暦の手伝いをし,暦学の研究にすぐれた研究を残した。…

※「安島直円」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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