宗像(読み)ムナカタ

デジタル大辞泉 「宗像」の意味・読み・例文・類語

むなかた【宗像】

福岡県北部の市。北九州・福岡両市の中間に位置し、もと宿場町市場町として栄えた。住宅地化が進んでいる。宗像大社がある。人口9.5万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「宗像」の意味・読み・例文・類語

むなかた【宗像・宗形】

  1. [ 一 ] 福岡県の北部の地名。釣川の上・中流域にある。中央部の赤間江戸時代、筑前二十一宿の宿場町・市場町として栄えた。昭和五六年(一九八一)市制。
  2. [ 二 ]むなかたたいしゃ(宗像大社)」の略。

むなかた【宗像・宗形・宗方・棟方】

  1. 姓氏の一つ。

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改訂新版 世界大百科事典 「宗像」の意味・わかりやすい解説

宗像[市] (むなかた)

福岡県北部の市。2003年4月旧宗像市と玄海(げんかい)町が合体し,さらに05年3月大島(おおしま)村を編入して成立した。人口9万5501(2010)。

宗像市北西端,宗像郡に属した島で,北西47kmの沖島(おきのしま)(無人島)とともに大島村(2000年の人口909)を形成していた。周囲約14km,面積7.5km2。渡船の出る旧玄海町神湊(こうのみなと)港の北西約8km,玄界・響(ひびき)両灘境に浮かぶ。中央の御岳(215m)を最高点とする山地・丘陵が起伏し,海岸の大部分は海食崖で平地に乏しい。海路の要衝で,避難港があり,古く宗像族の根拠地だったところで,海上守護神の宗像大社中津宮が鎮座する。沿岸漁業が主で,釣客の来島が多く,牛の宗像市営大島牧場がある。
執筆者:

宗像市北部の旧町。旧宗像郡所属。人口9559(2000)。地ノ島,勝島の2島を含む。北西部に玄界灘,響灘に面する11kmに及ぶ弓形の砂丘があり,南東部は丘陵地が大半を占める。海岸線は白砂青松が続くが,両端は海食奇岩の岬となって,玄界国定公園の指定を受けている。南西部は釣川が北流して玄界灘に注ぎ,これに沿って耕地が開けている。田島には海上守護の神として知られる宗像大社の辺津(へつ)宮,同社の神宮寺であった鎮国寺などがある。農漁業を主体とし,農業では,米のほか果樹,野菜,花卉栽培が盛んで,イチゴが特産である。漁業は沿岸漁業が主で,ウニ,ワカメの加工品が特産である。神社への参拝客,夏季の海水浴客など観光客が多い。
執筆者:

宗像市中南部の旧市。1981年市制。人口8万1588(2000)。孔大寺(こだいじ)山地などに囲まれた小盆地にあって低い丘陵が広く分布し,釣川の本支流沿いに沖積低地が広がる。福岡・北九州両市の中間に位置し,JR鹿児島本線,国道3号線が通り,九州自動車道の若宮インターチェンジにも近い。近世筑前二十一宿の一つとして栄えた赤間と宗像郡の行政中心地として発達した東郷が中心市街を形成する。1961年の国鉄(現JR)の電化以来,福岡教育大学,東海大学(現,東海大学福岡短期大学)の進出をはじめ,新日本製鉄の社宅や自由ヶ丘,日の里など大型住宅団地の造成が相つぎ,60年代後半から福岡・北九州両市のベッドタウンとして人口が急増している。宅地開発により農地は減少しているが,米作,果樹や野菜の栽培,酪農などの複合経営が行われている。北東端にある城(じよう)山に中世の豪族宗像氏が築いた城の跡が残る。
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「宗像」の意味・わかりやすい解説

宗像(市)
むなかた

福岡県北部にある市。1954年(昭和29)東郷、赤間2町、南郷、河東、吉武3村、神興(じんごう)村の一部が合併し、宗像町となる。1981年市制施行。2003年(平成15)玄海町(げんかいまち)と合併。2005年宗像郡大島村(おおしまむら)を編入。孔大寺(こだいじ)山地などの丘陵性山地が周辺部に分布、中央部を西流する釣(つり)川が沖積低地(宗像盆地)を形成。市域に離島の地島(じのしま)、勝島を含む。JR鹿児島本線、国道3号、495号が東西に通じる。古来主要路の通過地で、東部の赤間は筑前二十一宿(ちくぜんにじゅういちしゅく)の宿場町・市場町として栄えた。北九州、福岡両市の中間に位置する農業地域であったが、1961年の鹿児島本線の電化以降、日の里(ひのさと)、自由ヶ丘などに大規模団地が造成されて住宅都市として発展するとともに、福岡教育大学、東海大学福岡短期大学、日本赤十字九州国際看護大学の進出により学園都市的性格ももつ。鐘崎港(かねざきこう)は県内でも有数の漁業基地となっており、アジやイカの一本釣りが多い。城(じょう)山と許斐(このみ)山には中世城跡がある。また、宗像大社(沖津宮(おきつみや)祭祀遺跡出土品などは国宝、辺津宮(へつぐう)拝殿などは国の重要文化財、境内は国の史跡)、鎮国(ちんこく)寺があり、海岸部は玄海国定公園に属している。なお、宗像大社は2017年(平成29)に「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の構成資産の一つとして世界遺産(文化遺産)に登録された。面積119.94平方キロメートル、人口9万7095(2020)。

[石黒正紀]

『『宗像市史』全14冊(1992~1999・宗像市)』


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百科事典マイペディア 「宗像」の意味・わかりやすい解説

宗像[市]【むなかた】

福岡県北部,三郡山地北部の盆地を中心とし,玄界灘に面する市。沖合いの大島を含む。1981年市制。近世に筑前二十一宿の一つとして栄えた赤間と宗像郡の行政中心であった東郷が中心市街。鹿児島本線,国道3号線が通じる。米作を主とする農村地帯であったが,1961年の鹿児島本線の電化を契機に,福岡市,北九州市の通勤圏となり大規模団地の造成が進み,また1966年には福岡教育大学,東海大学(短期大学)が開設され,住宅学園都市として発展し人口が急増。北部に宗像大社の辺津(へつ)宮がある。2003年4月宗像郡玄海町を,2005年3月宗像郡大島村を編入。119.91km2。9万5501人(2010)。
→関連項目福岡教育大学

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