デジタル大辞泉
「宿る」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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や‐ど・る【宿】
- 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 ( 「屋を取る」の意 )
- ① 旅で宿をとる。旅先で夜、他の家などにとどまる。宿泊する。また、一時的に他の場所に身を置く。
- [初出の実例]「昔、一の人有て菟餓に往きて野の中に宿(ヤトレ)り」(出典:日本書紀(720)仁徳三八年七月(前田本訓))
- ② 住居とする。仮のすみかとする。
- [初出の実例]「もみち葉の散りなむ山に夜杼里(ヤドリ)ぬる君を待つらむ人し悲しも」(出典:万葉集(8C後)一五・三六九三)
- ③ 中にはいり込んだり付着したりしてとどまる。
- [初出の実例]「仏、〈略〉宿(ヤト)りたまは不(ず)といふこと无(な)き所に宿(ヤドリ)たまひたり」(出典:東大寺諷誦文平安初期点(830頃))
- ④ 光や影が、一時うつる。
- [初出の実例]「あひにあひて物思ふころの我袖にやどる月さへぬるるかほなる〈伊勢〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋五・七五六)
- ⑤ 植物が他の植物に寄生する。
- [初出の実例]「いと気色ある深山木にやどりたる蔦の色ぞ、まだ残りたる」(出典:源氏物語(1001‐14頃)宿木)
- ⑥ 胎児としてこもる。はらまれる。
- [初出の実例]「はじめて胎内にやどりて、十月身を苦しめ」(出典:撰集抄(1250頃)四)
- ⑦ 星がその座を占める。
- [初出の実例]「鳥と魚との水底に沈みし時にこそ、この姥は汝が星の躔(ヤド)るところを見つれ」(出典:即興詩人(1901)〈森鴎外訳〉血書)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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