富士河口湖(読み)ふじかわぐちこ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「富士河口湖」の意味・わかりやすい解説

富士河口湖(町)
ふじかわぐちこ

山梨県南部、南都留郡(みなみつるぐん)にある町。2003年(平成15)河口湖町、勝山村足和田村(あしわだむら)が合併して成立。2006年(平成18)西八代(にしやつしろ)郡上九一色村(かみくいしきむら)の一部を編入。町域は富士北麓(ほくろく)と御坂(みさか)山地の間に位置する。富士五湖のうちの河口湖、西湖(さいこ)、精進湖(しょうじこ)の3湖が当町内にあり、本栖湖(もとすこ)は身延(みのぶ)町と当町にまたがる。青木ヶ原樹海も包含する。国道では137号、139号、300号、358号が走り、富士吉田市境に中央自動車道の河口湖インターチェンジがある。鉄道では富士急行線が通じ、河口湖駅、富士急ハイランド駅がある。河口湖、足和田などの旧町村は第二次世界大戦後、観光に力をいれ、西湖周辺には民宿村や野鳥の森公園があり、船津地区にはホテルや旅館が集まる。また、富士吉田市にまたがり富士急ハイランドがあるほか、富士すばるランド、県立富士山世界遺産センターなどがある。河口湖湖畔にある冨士御室浅間神社本殿(ふじおむろせんげんじんじゃほんでん)は国指定の重要文化財に、西湖蝙蝠穴(こうもりあな)およびコウモリ、富士風穴、富岳風穴、本栖風穴、諏訪神社の精進の大スギ、船津胎内樹型、龍宮洞穴、鳴沢村へまたがる富士山原始林及び青木ヶ原樹海はそれぞれ天然記念物に指定されている。富士箱根伊豆国立公園域。面積は158.40平方キロメートル(本栖湖の面積を含まず)、人口2万6082(2020)。

[編集部]


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改訂新版 世界大百科事典 「富士河口湖」の意味・わかりやすい解説

富士河口湖[町] (ふじかわぐちこ)

山梨県南部,南都留(みなみつる)郡の町。2003年11月河口湖町と足和田(あしわだ)村,勝山(かつやま)村が合体して成立,さらに06年3月上九一色(かみくいしき)村(南部)を編入した。上九一色村の北部は分村して甲府市へ編入された。人口2万5471(2010)。

富士河口湖町中部の旧村。南都留郡所属。人口1587(2000)。富士山北麓に位置する。中央部に西湖,東部に河口湖があり,北部には御坂山地,南部に青木ヶ原が広がる。耕地は少ないが,トウモロコシ,ダイコン,キャベツなどの高原野菜を栽培し,酪農も行われる。1966年に台風による山崩れで,根場(ねんば)・西湖の両集落は壊滅的な被害を受けたが,71年に青木ヶ原などへ移住し,民宿村として再スタートした。中央自動車道河口湖インターチェンジからは比較的離れているため,静かな観光地として売り出している。

富士河口湖町中部東寄りの旧村。南都留郡所属。人口2502(2000)。富士山北麓,河口湖の南岸に位置する。面積4.2km2は県下最小。集落は村の北部,河口湖の周りにある。全域が富士山の噴出物に覆われ,土壌はやせて耕地は少ない。農業は米作からトウモロコシ,キャベツ,トマトなど高原蔬菜栽培へと転換している。また,ざるをはじめ,竹を使った工芸品の生産が盛ん。風光明美な土地を生かした観光地としてテニス,サッカーなどの体育施設,音楽施設などが増加している。富士御室浅間神社や勝山歴史民俗資料館がある。中心部を国道139号線が通じ,南部を河口湖バイパスが走る。
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富士河口湖町東部の旧町。南都留郡所属。1956年船津,小立,大石,河口の4村が合体して町制をしき,現名に改称。人口1万8506(2000)。富士山北麓,河口湖北岸および東岸を占め,かつては信仰のための富士登山の基地であり,高冷地にある寒村として養蚕や林業,竹細工の行商などを営んでいた。近年は花木やハーブ栽培が盛んになり,また富士五湖で最も開けている河口湖南東岸の船津を中心に観光産業で発展している。1950年開通の富士急行河口湖線の終点河口湖駅や,富士山五合目に通ずる自動車道富士スバルラインの起点にも近く,中央自動車道河口湖線が73年河口湖まで開通してシーズンには観光客でにぎわう。1971年河口湖大橋の開通によって湖が南北に結ばれてからは北岸の大石地区の観光地化も進み,旅館,民宿なども増加している。おもな行事としては,富士登山祭(6月),湖上祭(8月)などがあり,このほかハーブフェスティバルなど各種イベントも盛んになっている。
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百科事典マイペディア 「富士河口湖」の意味・わかりやすい解説

富士河口湖[町]【ふじかわぐちこ】

山梨県南東部にある町。2003年11月南都留(みなみつる)郡河口湖町,勝山村,足和田村が合併,町制。富士箱根伊豆国立公園に属し,河口湖東岸の船津は地区は富士急行の終点,富士スバルラインの起点で観光基地。河口地区は鎌倉街道の旧宿駅で三ッ峠山への登山口。河口湖,西湖,天上山,富士急ハイランド,博物館があり,国道137号線,139号線,東部に中央自動車道が通じる。2006年3月西八代郡上九一色村南部を編入。158.40km2。2万5471人(2010)。
→関連項目河口湖

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