山代温泉(読み)ヤマシロオンセン

デジタル大辞泉 「山代温泉」の意味・読み・例文・類語

やましろ‐おんせん〔‐ヲンセン〕【山代温泉】

石川県加賀市山代にある温泉泉質単純温泉硫酸塩泉。付近に九谷焼窯元や万松園がある。

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精選版 日本国語大辞典 「山代温泉」の意味・読み・例文・類語

やましろ‐おんせん‥ヲンセン【山代温泉】

  1. 石川県加賀市にある温泉。山中片山津粟津温泉とともに加賀温泉郷形成奈良時代に僧行基が開いたと伝えられる。泉質は含石膏食塩芒硝(ぼうしょう)泉。リウマチ中風婦人病などにきく。

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日本歴史地名大系 「山代温泉」の解説

山代温泉
やましろおんせん

[現在地名]加賀市山代温泉

大聖寺だいしようじ川中流右岸にある含石膏食塩芒硝泉で、泉温は摂氏六〇―七〇度。町のほぼ中央にある総湯(共同浴場)の周囲には近世以来温泉旅館が軒を連ねて賑わった。神亀二年(七二五)行基が開湯、その後花山院が再興したと伝える(「薬王院略縁起」滝谷寺文書)。永禄八年(一五六五)明智光秀入湯しており(明智軍記)、戦国時代には周辺にかなり知られた温泉であった。江戸時代に入ると慶安元年(一六四八)小松に隠居していた前田利常が入湯(三壺記)、大聖寺藩では湯治用の屋敷(多屋)を構え湯壺も造ったらしい。同二年利常は大聖寺初代藩主利治に命じ、山代旅屋番として堀口宗也に二〇石の知行を与え(加賀藩史料)、利治は宗也に山代の屋敷の管理とともに湯宿の支配もさせたという(「堀口弥三郎由緒書」加賀志徴)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「山代温泉」の意味・わかりやすい解説

山代温泉
やましろおんせん

石川県南西部、加賀市にある温泉。山代は古代は山背郷(やましろごう)の地で、温泉は薬師山などの山麓(さんろく)にあり、行基(ぎょうき)の開湯と伝える。共同浴場山代浴殿の周囲には紅殻(べんがら)格子の旅館があり、古い温泉町の伝統を残す一方、近代旅館群が水田地帯に発展し県下一の規模を誇る。泉質は硫酸塩泉。九谷(くたに)焼の窯があり、6月のしょうぶ湯祭が有名。JR北陸本線加賀温泉・金沢・大聖寺(だいしょうじ)駅などからバスの便がある。

[矢ヶ崎孝雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山代温泉」の意味・わかりやすい解説

山代温泉
やましろおんせん

石川県南西部,加賀市にある温泉。加越山地の北西麓,大聖寺川谷口右岸に位置する。泉源は中央にあり,共同浴場を囲んで旅館街が形成されている。僧行基の発見といわれ,近世に前田氏により再興された。泉質は硫酸塩泉,単純泉。泉温は 66℃。神経痛,リウマチにきく。加賀温泉郷の1つ。

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