コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

当色 トウジキ

デジタル大辞泉の解説

とう‐じき〔タウ‐〕【当色】

位階に相当する服色。養老の衣服令では、一位は深紫、二・三位は浅紫、四位は深緋(ふかひ)、五位は浅緋、六位は深緑、七位は浅緑、八位は深縹(ふかはなだ)、初位は浅縹。のち、多少の変化があった。位色(いしき)。
宮中の公事(くじ)の際、役職の者に賜った装束。
陰陽道(おんようどう)で、その年の恵方(えほう)にあたる色。

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

大辞林 第三版の解説

とうじき【当色】

律令制で、位階に応じて定められた衣服の色、またはその衣服。服色の規定は、685年(天武14)7月初見。その後変遷を経て、養老令では、親王一~四品・諸王一位・諸臣一位は深紫、諸王二~五位・諸臣二~三位は浅紫、四位は深緋、五位は浅緋、六位は深緑、七位は浅緑、八位は深縹、初位は浅縹と規定。位色いしき
律令制下、広く同じ種類・身分であることをいった語。 「 -婚」

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

当色
とうじき

官位相当の服色のこと。603年(推古天皇11)に、冠位十二階の制によって初めて当色が決められ、冠や上着の色で身分を示した。その後幾度か改訂があり、養老(ようろう)の衣服令(りょう)で定められた当色がその後の基準になっている。しかし平安時代以降、当色における深浅の区別がほとんどなくなって、深い色のみ使われた。さらに深紫が黒にかわり、四位の者も黒を用いることとなった。また、七位以下はほとんど叙せられることがなく、名目のみになったため、地下(じげ)の者はみな緑を用い、紫や縹(はなだ)は当色からはずされた。そのほか、公事(くじ)の際、役を勤める者に、宮中から賜る定めの色の衣服をも当色とよんだ。[高田倭男]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の当色の言及

【青】より

…いかに五色の考え方に規制されるところが大きかったか,ということを知る。加えて,平安期をも含めた古代宮廷社会においては,衣服から装身具まで,位階や身分に応じて使用すべき色(当色(とうじき))や使用不許可の色(禁色(きんじき))が厳格に定められてあったから,必然的に,色彩の感じ方にも尊卑観念のつきまとうことは避けられなかった。そして,位袍(いほう)のシステムにおいて,一~三位が紫または黒,四・五位が赤,六・七位が緑,八・初位が縹と定められていたから,〈あお〉の色は,greenおよびblueをひっくるめて尊貴の色に遠いという感じ方が固定してしまった。…

【色目】より

…衣服や調度に用いられる染織品,料紙などの色や配色の名称を一般の色名と区別し,公家の規範を意識した場合の色を色目と称した。例えば朝廷における位階相当の上着の色の当色(とうじき),一般の者の使用を禁じた服色や織物の禁色(きんじき)などは法式に従って規定された色であり,服色や織物,紙などの色の組合せの襲(重)(かさね)の色などは公家様式に従って選定された色である。603年(推古11)に冠位十二階の制が定められて以来,冠や上着の色によって階級を示すようになり,この当色はその後いくたびか改訂されたが,養老の衣服令による服色の規定が基本となって守られてきた。…

【禁色】より

…服制の上で,勅許されなければ着用できない衣服の色および服地。令制では,親王以下官人の位階に応じて着用する服の色が規定されており,当色(とうじき)という。当色より下位の色目の着用は自由であったが,上位のものは禁じられていた。…

【袍】より

…朝服の袍は位袍(いほう)といって位階によって服色が定められている。これを当色(とうじき)といい,養老の〈衣服令〉では天皇は白,皇太子は黄丹,親王と臣下の一位は深紫,二・三位は浅紫,四位は深緋(あけ),五位は浅緋,六位は深緑,七位は浅緑,八位は深縹(はなだ),初位は浅縹としている。平安時代初期に深浅の区別がなくなり,すべて深い色とし,また天皇の用いる色に黄櫨染(こうろぜん)と青色が加えられた。…

※「当色」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

噴飯物

食べかけの飯をこらえきれずに噴き出してしまうほどに、おかしくてたまらない出来事。もの笑いのたねになるような、みっともない事柄。「政治屋が政界浄化を語るなど噴飯物だ」[補説]文化庁が発表した平成24年度...

続きを読む

コトバンク for iPhone