デジタル大辞泉 「後座」の意味・読み・例文・類語 ご‐ざ【後座】 1 後ろの座席。2 説教・浄瑠璃・落語・講談などの興行で、あとのほうに出演すること。また、その人。真打ち。⇔前座。3 正式の茶事の後半部分。中立ちのあと、濃い茶・薄茶を点たてる、改まった席。→初座4 茶会がひととおりすんだあと、別の座敷でさらに酒食の供応をすること。 こう‐ざ【後座】 [名](スル)銃砲を発射するとき、火薬ガスの圧力が、弾丸を腔内から発射させると同時に、銃砲そのものを後方へ押しやること。 あと‐ざ【後座】 能舞台で、舞台後方の幅3間・奥行き1間半の、横に板を張った部分。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「後座」の意味・読み・例文・類語 ご‐ざ【後座】 〘 名詞 〙① 後の座席。② 説教、浄瑠璃、講談、落語などで、あとに出演すること。また、その人。真打。⇔前座。[初出の実例]「勘ちゃん、いい加減に喋べらねえか、後座(ゴザ)がいくらも支(つか)へて居る」(出典:歌舞伎・神有月色世話事(縁結び)(1862))③ 茶の湯で、茶事が一通り終わったあと、さらに客を待遇するため別室で酒食の饗応をすること。⇔初座。[初出の実例]「数奇屋にて、初座後座の趣向のこと、休云、初は陰、後は陽、是大法也」(出典:南方録(17C後)墨引) こう‐ざ【後座】 〘 名詞 〙① 銃砲の発射の際、反動で銃砲身と砲架の一部とが後退する作用。[初出の実例]「後坐する砲身に触突せざる如く留意するを要す」(出典:歩兵操典(1928)第五四七)② 寄席などの演目で、後の方に組まれているもの。前座に対していう。[初出の実例]「前坐の長きは後坐の妨げ、暫く後編に譲って去んと欲す」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉初) あと‐ざ【後座・跡座】 〘 名詞 〙 能舞台で、舞台後方の幅三間(約五・五メートル)奥行一間半(約二・七メートル)の板張りの部分。板の張り方が舞台の縦に張った張り方と直角に、横に張った板張りになっており、橋懸りに続く。正面に囃方(はやしかた)、向かって左隅に後見がすわる。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例